19世紀フランス美術の光と影
1948年生まれ。1976年東京大学大学院修士課程(近代美術史)修了。同年秋東京国立近代美術館に入り、マチス(81年)、ゴーギャン(87年)、ルドン(89年)などの大回顧展を手がける一方で、現代美術にも意欲的に関わる。主な著書として『ゴーギャン』(朝日新聞社)、『●▲■の美しさって何?―20世紀美術の発見』(ポプラ社;平凡社)、『絵画の行方』(スカイドア)、『オディロン・ルドン―光を孕んだ種子』(みすず書房)ほか、翻訳書多数。
第1回クールベ-社会のなかの画家
ル・サロン(国家推奨の公募展)に拠る権威に真っ向から挑戦し、芸術家の自由な在り方を社会に問いかけたギュスターヴ・クールベ(1819-1877)。レアリスム(写実主義)を貫き、労働者による自治区パリ・コミューンの中心的な役割を果たしながらも、コミューン崩壊後、スイス亡命を余儀なくされた、その苦悩と芸術世界を追います。
第2回マネ-自律する絵画
大ブルジョワ出身で政治的には保守派ながら、革新的な表現をめざしたエドゥアール・マネ(1832-1883)。自信作ほどル・サロンで落選する憂き目を見つつも、色とかたちの造形的要素をひたすら追及し、生き生きと斬新な近代絵画を切り開きました。印象派の中心人物と目されがちですが、「印象派展」に一度も参加しなかった彼の独自性を掘りさげます。
第3回モネ-印象としての絵画
光(色彩)を通じて現象を促えることで清新な表現を追及した、印象主義を代表するクロード・モネ(1840-1926)。季節や時刻によって変化する自然の印象を捉えるため、特定のモチーフを同じ地点で描き続ける<連作>に没頭。自宅の池に密生する睡蓮の夢幻的な作品を生み出しますが、晩年は眼を患い作品に変化を及ぼします。
セザンヌ-生動する画面
ポスト印象派を代表するポール・セザンヌ(1839-1906)。パリで評価を受けず、故郷南仏のサント・ヴィクトワール山を主要なモチーフとして躍動感のある絵をひたすら描き続け、芸術を開花させます。
ゴーギャン-不動の絵画
プリミティヴな世界に憧れ続けたポール・ゴーギャン(1848-1903)。様々な職業を経て、後半生を画家として送りタヒチで終焉を迎えます。卑俗な現実に対して絵画的な理念の永遠性を表現し続けました。
ルドン-薄明の絵画
光に満ちた印象主義に反するように、絵画、人間について深く思索したオディロン・ルドン(1840-1916)。前半生の幻視的な「黒」の作品から、後半生の華麗な「色彩」に転じ名声を得た、その謎にいどみます。
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