東京・六本木の国立新美術館に、子どもをテーマにしたルーヴルの作品が集う「ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち」にちなみ、現在、MMF3Fギャラリーでは、大人から子どもまでお楽しみいただける展示「折り紙で楽しむルーヴル美術館」を開催中です。
 そして、この展示を手がけた、今注目の若手グラフィック・ユニットcochae (コチャエ)が講師となり、MMF初めての試みであるワークショップが開かれました。


 <折り紙>がテーマということもあって、お子様連れの方の姿も見られた今回のワークショップ。まずはcochaeの軸原さんが、年々注目度が高まりつつあるフランスでの折り紙事情のこと、今回の<ルーヴル>と<折り紙>という異色のコラボレーションのために工夫なさった点などをお話になりました。そして、展示作品をひととおり見終わると、実践的かつ楽しい折り紙講座が始まりました。
 まずは、cochaeの特徴でもある、<グラフィック折り紙>の制作から。一折りするだけで<おかめ>から変身する<福助>や、折り方次第で何通りもの顔が作れる<ファニーフェイスカード>など、絵入り折り紙ならではの楽しさに触れることができました。
 こうして“ウォーミングアップ”をした後は、今回のワークショップの目玉である、<ルーヴル折り紙>の制作に入りました。「美の宮殿の子どもたち」の出品作でもある<子どものミイラ>から着想を得た折り紙は、かなり難易度の高い作品。それでもcochaeの武田さんの丁寧な指導のもと、なんとかミイラを折り上げることができました。お次は、《モナリザ》の顔を自由に変形させて楽しむという、斬新な企画。怒った顔、笑った顔、<永遠の微笑>で知られる《モナリザ》の百面相に、子どもたちの笑い声も聞こえてきました。
 そして最後は、何枚もの折り紙を組み合わせて作る<ユニット折り紙>で、ルーヴルのガラスのピラミッドを制作。《モナリザ》の目をあしらったオリジナル折り紙で、12個のパーツを作って組み合わせると、見事なピラミッドが完成しました。
 「折り紙は本来、多義的なもの。いろんな折り方があっていい」と話した軸原さん。今、注目のアーティストの斬新な感性を通じて、<ルーヴル>、そして<折り紙>の新しい楽しみ方に触れることのできたワークショップとなりました。