今から約400年前、ルイ14世がフランス王家の権勢を知らしめるため、当時の壮麗な式典や宮廷内の様子などを、銅版画によって記録することを奨励したことが、「ルーヴル美術館カルコグラフィー工房コレクション」のはじまりです。また、写真が登場するまで、銅版画は絵画の素晴らしさを伝える複製手段でもありました。
この工房ではルイ14世以後、歴代の王たちがコレクションした原版を大切に保管し、今日に引き継いできました。だからこそ今もなお、この原版を使って職人が1枚ずつ丁寧に手作業で往時のままに作品を刷り上げることができるのです。
このたびMMFでは、ルーヴル美術館カルコグラフィー工房の取材が許され、カルコグラフィーの制作過程を撮影することができました。
今回その映像を、MMF3階ギャラリーで公開いたします。併せて、この工房で一枚一枚丹精込めてつくられたカルコグラフィー作品を展示・販売いたします。
銅版画はどのように作られるのか―ルーヴル美術館カルコグラフィー工房長・ボドキャン氏の解説によるカルコグラフィー制作の様子をじっくりとご覧ください。
そして今に受け継がれるフランス伝統の技、カルコグラフィーの魅力を是非お楽しみください。