『ルーヴルの美術工芸品−ルイ14世からマリー=アントワネットまで』Decorative Furnishings and Objets d’Art in the Louvre – from Louis XIV to Marie-Antoinette
『ルーヴルの美術工芸品−ルイ14世からマリー=アントワネットまで』
『ルーヴルの美術工芸品
− ルイ14世からマリー=アントワネットまで』
Decorative Furnishings and Objets d'Art in the Louvre - from Louis XIV to Marie-Antoinette
著者/ジャニック・デュラン他
32.5×24.5cm/552ページ
英語/2014年
出版社/SOMOGY Art Publishers / Louvre éditions
本体記載価格/45ユーロ
※この情報は2014年9月更新時のものです。
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リニューアルした展示室の魅力が詰まった豪華本

2014年6月、ルーヴル美術館の工芸品部門がリニューアルオープンしました。10年もの歳月をかけてお披露目となったのは、17世紀から18世紀の美術工芸品が並ぶ展示室の数々。その絢爛たる空間が大きな話題を呼んでいます。

そこで今月は、装いを新たにした展示室と、その室内を飾る家具・調度品・美術工芸品の数々を紹介する豪華な一冊をご紹介します。

家具やタピスリー、金銀細工品、宝石、象牙細工、ガラス工芸、絨毯など、じつに多様な工芸品を含む工芸品部門のコレクションは、中世初期5世紀からナポレオン3世の第二帝政期(1852-72年)の作品を網羅するルーヴルの主要部門。中でも最大の見どころが、今回の展示室改装の対象となった、ルイ14世時代からルイ16世時代という「フランス装飾芸術の最盛期」に作られた工芸品群です。

本書のページを繰ると、美しい家具調度が飾られた室内の様子に目を奪われますが、いずれも実在の邸宅や古城の写真ではありません。これらは皆、今回リニューアルオープンした展示室。作品が作られた時代の雰囲気を復元し、その中に作品を展示する手法「ピリオド・ルーム(Period Room)」という展示スタイルが採用された空間なのです。

新しい展示フロアを飾る2,000点以上の展示作品の中から、本書では選りすぐりの200点を掲載し、「ルイ14世治世から摂政時代」「ロカイユ装飾の繁栄」「古典回帰とルイ16世治世」の3つのセクションに分けて紹介しています。552ページからなる豪華本ですが、何よりうれしいのは、拡大写真がふんだんに収録されていること。手にとるように作品を眺めることができる、じっくりと贅沢に作品を鑑賞できる一冊です。

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Update : 2014.9.1
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