「ルノワール展」をより楽しむための2冊『オルセー美術館絵画鑑賞の手引き』『オランジュリ絵画館 カタログジャン・ヴァルテール - ポール・ギョーム コレクション』
『オルセー美術館絵画鑑賞の手引き』『オランジュリ絵画館 カタログジャン・ヴァルテール - ポール・ギョーム コレクション』
『オルセー美術館 絵画鑑賞の手引き』
著者/フランソワーズ・ベイル
26.6×19.7cm/222ページ
日本語/2001年
出版/Artlys
本体価格:17.5ユーロ
『オランジュリ絵画館 カタログ ジャン・ヴァルテール - ポール・ギョ―ム コレクション』
著者/ミシェル・オーグ
27×21cm/323ページ
日本語/1991年
本体価格:195フラン
※この情報は2016年6月更新時のものです。
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二つの印象派の殿堂の作品を通して
ルノワール作品の魅力を再発見する

4月27日(水)から国立新美術館で「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」(〜8月22日)が始まりました。本展では、オルセー美術館とオランジュリー美術館所蔵のルノワール作品が夢の共演を果たします。中でも、ルノワールの代表作であり、印象派のアイコンともいえる《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》の初来日は快挙ともいえる“事件”。今月の注目の一冊では、本展にちなみオルセー美術館とオランジュリー美術館のカタログをご紹介します。

『オルセー美術館 絵画鑑賞の手引き』は、ユニークな構成でオルセーの所蔵作品への理解を深められる一冊です。1848年から1914年までの絵画史の流れを、ほぼ10年ごとに区切って解説しているため、新しい芸術運動が次々と生まれていったこの激動の時代への理解、さらにどんな画家たちがその時代を生きたのかが、とても分かりやすく解き明かされています。さらに年代順に作品を見ていくだけでなく、そこに「裸婦」「肖像画」「ダンス」「都会と田舎」「パリの生活」など、テーマ別のページを設け、同じ画家が描いた作品や、異なる画家が同テーマで描いた作品を比較しています。こうした二つの視点で構成された本書は、作品を鑑賞するためだけでなく、読み物としても十分に楽しめる内容です。

一方『オランジュリ絵画館 カタログ ジャン・ヴァルテール - ポール・ギョーム コレクション』は、画商ポール・ギヨームによって収集され、後にオランジュリー美術館に常設展示されることになった印象派を中心とした珠玉の作品群が、1ページ大の大きな図版と分かりやすい解説文で楽しめる一冊です。表紙を飾る《道化姿のクロード・ルノワール》をはじめ、本書に収載されているルノワール作品は、なんと24作品にのぼります。

改めてルノワール作品の魅力を再発見できる2冊は、「ルノワール展」の予習、復習にもぴったりです。

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Update : 2016.6.1
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