フランス国立図書館(Bnf)発行『コロネリの地球儀・天球儀』
『コロネリの地球儀・天球儀』
『コロネリの地球儀・天球儀』
Les Globes de Coronelli
著者/エレーヌ・リシャール
22.7×22.4cm/79ページ
仏語/2006年
出版社/Bibliothèque Nationale de France / Seuil
本体価格:20€
※この情報は2016年7月更新時のものです。
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ルイ14世のために制作された巨大な地球儀・天球儀
その歴史的・芸術的な意義を紐解く一冊

パリ南東、セーヌ河沿いに広がるベルシー地区に、パリには珍しい高層ビルが4棟そびえています。4冊の本を開いて立てたようなこの建物は、フランス国立図書館(BnF)フランソワ・ミッテラン館。書籍をはじめとする印刷物、地図や楽譜、コイン、メダル、マルチメディア、装飾品など多岐にわたる1,400万点ものコレクションを有する図書館です。

現在、東京・五反田のDNPミュージアムラボで開催中の「フランス国立図書館 体感する地球儀・天球儀展」は、フランス国立図書館の膨大なコレクションの中から「地球儀・天球儀」をクローズアップした展覧会です。今月のMMMwebサイトでは、皆さまにこの展覧会をより楽しんでいただけるよう、フランス国立図書館フランソワ・ミッテラン館の常設展「コロネリの天球儀・地球儀展」の様子を特集記事でお伝えしています。

MMMライブラリからは、フランス国立図書館が発行する『コロネリの地球儀・天球儀』をご紹介します。コロネリとは、17世紀後半のヴェネツィアの地理学者。17世紀末、ルイ14世に贈るための地球儀・天球儀を制作するという使命を担った人物です。コロネリは、当時の地理学と天文学を駆使し、それぞれが直径4mという巨大な地球儀・天球儀のセットをつくりあげたのです。それが、フランス国立図書館フランソワ・ミッテラン館の入り口で常設展示され、来館者の注目を集めているコロネリの地球儀・天球儀です。

本書は、コロネリが地球儀・天球儀の制作依頼を受け、それを成し遂げるまでの歴史を紐解く一冊。ルイ14世の功績を讃えるために制作されたこの地球儀・天球儀の歴史的意義を簡潔なテキストで紹介しています。最大の魅力は、豊富な拡大図版でしょう。コロネリは、画家たちを動員することで地球儀・天球儀が“芸術的な作品”となることを目指したといいます。本書は、その目的が見事に達成されたことを物語っています。

※こちらでご紹介する書籍は地下1階のMMMライブラリで閲覧いただけます。MMM所蔵資料データベースはこちら
Update : 2016.7.1
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