ホーフブルク王宮ハイライト・ミュージアム・コレクション
ホーフブルク王宮ハイライト・ミュージアム・コレクション
『ホーフブルク王宮 ハイライト・ミュージアム・コレクション』
著者/カトリン・ウンターライナー
27.4×19.5cm/96ページ
日本語/2009年
出版社/Pichler Verlag
※この情報は2017年6月更新時のものです。
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ハプスブルク帝国、栄光の歴史を物語る王宮
そのコレクションを紹介する公式ガイド

5月も終わり、そろそろ夏のヴァカンスの行き先を考えている方もいらっしゃることでしょう。そこで、今月はヨーロッパ有数の観光都市ウィーンから、思わず旅ごころをくすぐられる一冊をご紹介します。

ウィーンといえば、いわずと知れたハプスブルク帝国の中心地。全盛期にはヨーロッパの大部分に加えて多くの植民地を統治していた、この帝国の居城が「ホーフブルク王宮」です。『ホーフブルク王宮 ハイライト・ミュージアム・コレクション』は、13世紀に建設された砦として始まり、現在では18の棟に2,600以上の部屋、19の中庭や広場、ふたつの庭園を備えた広大な王宮を、豊富な写真とともに概説する公式ガイドブックです。

ホーフブルク王宮で公開されているのは、ハプスブルク家伝来の美術品の数々。12のコレクションに分類され展示されていますが、本書では「宮廷銀器コレクション」や「シシィ博物館」「皇帝の部屋」といった見どころを大きくクローズアップしています。15万点にも上る所蔵品からなる宮廷銀器コレクションからは随時、7,000点を展示。シシィ博物館は、類まれな美貌と悲劇的な運命で知られる皇妃エリザベート(シシィはその愛称)の博物館で、エリザベートの肖像画や愛用品を展示し、数々の伝説に彩られた皇妃の生涯の真実を分析しています。エリザベートを深く愛した皇帝フランツ・ヨーゼフの部屋では、質実剛健であったという生前の様子がリアルに再現されています。

公式本ならではの豊富な図版に加えて、「皇帝に仕える宮廷人」や「ハプスブルク家の恋愛結婚」といった面白いコラムも織り込みつつ、ハプスブルク家の人々が実際にどのように暮らしていたのかを紹介しており、読み応えもある一冊です。ぜひ、MMMライブラリでお手にとってご覧ください。

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Update : 2017.6.1
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