『クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ』
『クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ』
『クリスチャン・ディオール―夢のクチュリエ』
著者/ピエール=アレクシ・デュマ
36×28.5cm/368ページ
仏語/2017年
出版社/Musée des Arts Décoratifs
本体記載価格/59ユーロ
※この情報は2017年12月更新時のものです。
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ムッシュ ディオールと後継者たちが紡いだクチュールメゾン。その70年の華やかな歴史を振り返る大回顧展の公式カタログ

1946年、パリ8区に誕生したクチュールメゾン「クリスチャン・ディオール」。その創立70周年を記念する展覧会「クリスチャン・ディオール―夢のクチュリエ」が、現在、パリ装飾芸術美術館で開催中です。7月から来年2018年1月まで、約半年にわたる展覧会ですが、1987年以来、じつに30年ぶりのディオール大回顧展とあって、連日、隣接するルーヴル美術館まで続く入場待ちの長蛇の列ができるなど、話題を呼んでいます。

展覧会の前半は、創業者であるクリスチャン・ディオールの人生とそのクリエイションを、さまざまなテーマごとに丁寧に紐解くというもの。そして後半では、ディオール亡き後、メゾンを引き継いだイヴ・サン=ローランやジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノら6名のアートディレクターの世界にクローズアップしています。展示されているのは、オートクチュールドレスやアトリエで使用された生地やデッサンなど300点以上。その大部分が今年新設されたばかりの「ディオール・ヘリテージ」のコレクションで、中にはパリ初公開となる作品も。また、ムッシュ ディオールをインスパイアした、絵画をはじめとする芸術作品もルーヴルやオルセーをはじめとする美術館やプライベート・コレクションから集められ、併せて展示されているのも今回の展示の魅力のひとつです。

美術館のモードセクションとホールを合わせた3,000u近いスペースをすべて使ったこの大回顧展の内容を、展覧会図録としては規格外に大きな判型、そして368ページというボリュームで紙上に再現したのがこの図録。メゾン・ディオールが紡いできたオートクチュール・ドレスを通じて、戦後間もない50年代から現在までのファッションの変遷、さらには社会の移り変わりを感じることができる一冊です。また、アーヴィング・ペンやリチャード・アヴェドンといった1950年代の写真家を皮切りに、メルビン・ソコルスキー、ウィリアム・クライン、ヘンリー・クラーク、そしてピーター・リンドバーグといった写真家たちのファッション写真の傑作集ともなっています。この機会にぜひ、地下1階のライブラリでお手にとってご覧ください。

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Update : 2017.12.1
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