ヴァル・ド・マルヌ現代美術館注目のアーティスト
 ヴァル・ド・マルヌ現代美術館には、1950年代から現在までのフランスの現代美術1,000点以上の作品が収蔵されています。自由な発想で展示されるそれらコレクションのなかから、必見の3人のアーティストをご紹介しましょう。
〜すべての人々に現代美術との出会いを〜20年におよぶ夢の結晶ヴァル・ド・マルヌ 現代美術館注目のアーティスト創意工夫に満ちた意欲的な 企画展

アラン・ビュブレ
▲アラン・ビュブレ《ディナー・タイム》
2005年 ビデオ 10’44”.
Courtesy Galerie Georges-Philippe & Nathalie, Paris. ©Adagp, Paris 2009.
ヴィトリ=シュル=セーヌ市
MAC/VAL美術館コレクション
 1990年初頭からアラン・ビュブレは、町や風景を見つめるユートピア的な独自の眼差しを創出すことに腐心してきました。《プラグイン・シティー》シリーズは、1960年代に前衛建築家集団アーキグラムが考えた想像上のプロジェクトに着想を得ています。永遠の工事現場のように描かれた風景画とともに、《ディナー・タイム》もその延長線上にあります。《ディナー・タイム》は現実に新たな価値を与え、21世紀の都市の原型を造り出しました。
キムスージャ
▲キムスージャ《ボタリ・トラック ― 移住者》
2007年 ビデオ 10’. Edition 1/6.
ヴィトリ=シュル=セーヌ市
MAC/VAL美術館コレクション 
© Photo Thierry Depagne.
 ニューヨーク在住の韓国人アーティスト、キムスージャのビデオ作品《ボタリ・トラック―移住者》は、亡命をテーマにさまざまな問題を私たちに投げかけます。あらゆる意味において多くのものを背負った異邦人キムスージャの創り出す“道筋”は、亡命と祖国喪失の難しさを考えさせ、パリのサン・ベルナール教会に到着するシーンでは、今日の不法入国者の悲劇的な状況を思い起こさせます。
ジャン=リュック・ムーレン
▲ジャン=リュック・ムーレン
《恋人たちの泉、パリ, 2006年4月3日》
2007年 アルミニウムに貼り付けたシバクローム写真 édition 2/3 124.5 ×124.5×6 cm.
ヴィトリ=シュル=セーヌ市
MAC/VAL美術館コレクション 
© Adagp, Paris 2009.
 写真作品《恋人たちの泉》のなかで、ジャン=リュック・ムーレンは旅はすべての人のものであることを表現しています。この作品は、旅は日常のワンシーンにも存在するものであり、ありふれた風景に秘められた素晴らしさを見つけ出すのもまた旅である、ということを観る者に強く訴えかけています。

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ヴァル・ド・マルヌ現代美術館
  • 所在地
    place de la Libération
    94400 Vitry-sur-Seine
  • Tel
    +33(0)1 43 91 64 20
  • URL
    www.macval.fr
  • 開園時間
    12 :00-19 :00
  • 休館日
    月曜、1/1、5/1、12/25
  • 入館料
    一般:4ユーロ
    割引:2ユーロ
    18歳以下、学生:無料
  • アクセス
    メトロ7番線ヴィルジュイフ・ルイ・アラゴン(Villejuif-Louis-Aragon)駅下車、180番もしくは172番のバスでMusée MAC/VAL下車。またはポルト・ド・ショワジー(Porte-de-Choisy)駅下車、183番のバスでMusée MAC/VAL下車。
*無料ギャラリートークを火曜(12 :30〜)、水曜(15 :00〜)、土・日曜(16 :00〜)に行っています。

*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。

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