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▲組み立て式の城塞と小さな兵士たちのおもちゃ(1900年頃)
Collection musée du Jouet, Poissy
©Studio Bernot

それから、1912年頃に作られた「アンセートル(元祖)」とよばれる最初期の足踏み自動車をご覧になってみてください。黄色い木製の車体は、まるで18世紀や19世紀の馬車のよう。車輪はとても高く、とても細く、ハンドル代わりに舵がついています。戦争ごっこが大好きな男の子にぴったりのおもちゃもたくさんあります。自分で組み立てる要塞(1900年頃)、鉛や厚紙の兵隊、機械仕掛けの戦車などです。美しいレーシングカーにご自分の子ども時代を思い出す方もいるでしょう。
さらに、少し先に行くと、建物の塔の部分に当たる小さな円形の部屋があり、幻灯機が『笑い話』などの愉快な小咄を映し出しています。


▲2階の展示室に飾られた幻灯機
©A. de Montalembert

3階には、美術館の中で最も美しい部屋があります。素晴らしい木の骨組みが残る屋根裏部屋です。屋根裏部屋は、子どもたちの想像の中ではいつでも、宝物が隠されている場所でした。出迎えるのは、郵便箱を手にした東方三博士のひとり。子どもたちはここにサンタクロースへの手紙を入れることができるのです。電車のレールが張りめぐらされ、電灯の灯った列車が走っています。


▲人形芝居の装置
©A. de Montalembert

その隣は、見せ物やお祭り、お芝居の世界で、メリーゴーランドの素晴らしい白馬や指人形、操り人形が飾られています。また、古い魔法の箱など、驚くような手品の世界を見せてくれるインタラクティヴな展示ボードもあります。屋根裏部屋のいちばん奥の小さな丸い部屋は女の子の部屋に見立てられ、人形やクマのぬいぐるみ、おままごとの食器や家具などのおもちゃがたくさん置かれています。なんと懐かしい世界でしょうか。

かつて、子どもたちに幸せを与えたおもちゃたちは、このミュゼで新たな“人生”を生きています。ここはおもちゃを保存し、研究し、皆さんに見ていただき、何かを発見してもらう、そんな特別の場所であり続けるのです。

それから、古いおもちゃがお好きな方のために、ミュージアムショップでとても美しい複製がお求めいただけることをお伝えしておきましょう。

友情を込めて。


▲懐かしいおもちゃも扱うミュージアムショップ
©A. de Montalembert

▲男の子が好きな乗り物のおもちゃがいっぱい
©A. de Montalembert

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