「素描家、フラゴナール」

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フラゴナール≪帽子を被った若い女性の頭部≫18世紀半ば
© Musée des Beaux-Arts et d'Archéologie, Besançon
フラゴナール≪ティヴォリ庭園の滝≫18世紀半ば
© Musée des Beaux-Arts et d'Archéologie, Besançon

 18世紀のロココ美術を代表するフランスの画家ジャン=オノレ・フラゴナール(Jean-Honoré Fragonard)。本展覧会は、ルーヴル美術館元館長ピエール・ローゼンベール(Pierre Rosenberg)の協力のもと、バラエティに富んだフラゴナールの素描をまとめて公開します。

 本展で展示される作品は、ブザンソン美術館が所蔵する、19世紀に活躍した建築家ピエール=アドリアン・パリ(Pierre-Adrien Pâris)のコレクションから選ばれたものです。18世紀における最も重要なデッサン作品と目されている、イタリアのティヴォリ庭園で描かれた「エステ家のヴィラの紅殻チョーク画」シリーズをはじめ、ローマの遺跡や田園風景、そしてそこに暮らす人々など、フラゴナールが2度にわたるイタリア滞在時に残した数々の素描を見ることができます。

 そうした作品は、ペンや紅殻チョークなど、さまざまな方法で描かれています。年代順に展示された本展では、表現方法を自由に変えながら、対象をよりよく描き出すため、つねに試行錯誤を繰り返していたフラゴナールの制作の軌跡を辿ることができることでしょう。

 さらに、こうしたイタリアでの素描群に加え、過去の巨匠たちの作品模写や素早い筆致で描かれたクロッキー作品、風俗画やエロティックな題材の作品なども出品されます。

 また、ピエール= アドリアン・パリが生涯をかけて収集した珠玉の<キャビネ・デ・デッサン(素描展示室)>が、本展でカン美術館に蘇ります。

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