クリスマスの古都ストラスブール過去と現在が交錯するストラスブール

聖者が舞い降りる地アルザス

イルミネーションに輝く マルシェ・ド・ノエル「ヨーロッパの十字路」 アルザスの歴史ロアン宮殿と ストラスブール美術館
 フランス東端に位置するアルザス地方は、フランスでもっとも小さな地方です。この地は、隣国ドイツからの影響を強く受け、独自の文化を育んできました。
MMFでは、クリスマス・マーケット「マルシェ・ド・ノエル」で華やぐこの地方の魅力を、今月から2カ月にわたってクローズアップします。
世界遺産に指定されている都市ストラスブールを中心に、2000年以上の歴史をつむいできた古都で出会う、クリスマスの光景とミュゼをご紹介しましょう。

イルミネーションに輝くマルシェ・ド・ノエル

アルザス地方の中心都市ストラスブールの12月といえば、世界中から観光客の訪れるクリスマス・マーケットが有名です。フランス語でマルシェ・ド・ノエル(Marché de Noël) と呼ばれるこの市は、アルザスに暮らす人々にとってはとても大切な冬の風物詩。クリスマスのおよそ1カ月前から、市内の広場や大聖堂などの前にアルザス特有の木組みの小屋が建ち並び、クリスマスの準備のための市が立ち始めるのです。市に並べられるのは、アルザスワイン、素朴なお菓子、フォアグラをはじめとした特産品、さらにはクリスマス・ツリーを飾るための可愛らしいオブジェなど。美しい光を放つイルミネーションに照らされたさまざまな品物は、クリスマスの到来を楽しむ人々のうきうきとした気持ちをさらに盛りたててくれるのです。

▲ライトアップされた夜のマルシェ・ド・ノエル。
© Ville de Strasbourg, G.Engel
  ▲ストラスブール大聖堂とマルシェ・ド・ノエルの前に設置されたスケート・リンク。
© Ville de Strasbourg
     
▲マルシェ・ド・ノエルを飾る巨大なクリスマス・ツリー。
© Ville de Strasbourg, G.Engel
 

そしてクリスマスの準備に欠かせないのは、クリスマス・ツリーです。ツリーを飾る習慣が始まったのもこのアルザス地方とのこと。その歴史はストラスブールの南、約50kmの地にある町セレスタにあるユマニスト図書館の文献に記されています。またこの時期、街のショーウィンドウも、一層華やぎを増します。もちろん、アパルトマンや民家の窓、庭のデコレーションも負けてはいません。

▲クリスマス関連のオブジェがところ狭しと並べられたマルシェ・ド・ノエル。
© Rika Endo-Cadou
 

マルシェが立つ頃から、ツリーや窓辺のデコレーションの方法、リースの作り方などの講習会が、街の公民館などでしばしば開かれるようになります。家々からクリスマスのクッキーを焼く香りが漂ってくるのも、この時期からのことです。今年は、12月11日(金)から25日(金)まで、この本場の市の雰囲気を楽しむことができる「ストラスブールのマルシェ・ド・ノエル2009」が東京国際フォーラムで開催されます。

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アルザス地方基本情報

  • ライン河とヴォージュ山脈にはさまれたフランスの北東に位置する地方。ローマ時代から交通の要衝として栄えてきた。2007年にTGV東ヨーロッパ線が開業し、パリとストラスブール間は2時間20分で結ばれた。世界遺産に指定された旧市街のほか、アルザスワイン街道を巡る旅も人気が高い。
  • アルザス地方観光局
    http://www.tourism-alsace.com
  • ストラスブール観光局
    http://www.ot-strasbourg.fr/

 

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