2016.10月 取材

ゴッホvs.ゴーギャン=現実vs.想像!
「ゴッホとゴーギャン展」@東京都美術館

本展の目玉作品のひとつ、ゴッホの《ゴーギャンの椅子》(1888年)。

ゴッホとゴーギャン。美術史上に忘れがたい物語を刻んだこのふたりの画家に焦点を当てた展覧会「ゴッホとゴーギャン展」が、東京・上野の東京都美術館で開幕しました。ゴッホといえば、あの悲劇的な末路。そして、ゴッホとゴーギャンといえば、南仏アルルでの共同生活の破綻……。ついつい、そのドラマにばかり関心が向いてしまいがちですが、本展の会場を一巡りしてみると、今回の展覧会は、ずばり、ふたりの絵画世界の比較だということに気付かされます。
本展の監修者で美術史家のシラール・ファン・ヒューフテン氏によれば、「ゴッホは現実、ゴーギャンは記憶に基づきながら想像力を駆使して描いた画家」とのこと。選び抜かれた初期から晩年にわたる約60点の作品からは、ふたりがそれぞれに、どんな絵画を目指したのか、その違いと特徴がよく分かります。 会期後半は混雑が予想される注目の展覧会。ぜひ、お早めに足をお運びください。

ゴッホの現実@ vs. ゴーギャンの想像@

ともに花を描いた2枚の静物画。南仏アルルに到着したばかりのゴッホが描いたのは、ひと枝のアーモンドの花。予想外の冬寒の中、この花を見つけたよろこびのままに、その可憐な姿をスナップショットのような一枚に留めています。一方、ゴーギャンのひまわりは、どこか見るものを瞑想の世界へと誘う一枚。ゴーギャンは、ひまわりに亡き友ゴッホの面影を重ねて、描いたのです。

ゴッホの現実A vs. ゴーギャンの想像A

1889年5月、ゴッホはサン=レミの療養院に入院しました。この麦畑の絵は、療養院の窓から見える光景を描いた一枚。ゴッホにとっては、どんなときもまさに目の前の現実こそが描くべき題材だったのです。同じ頃、ゴーギャンはブルターニュの少女を中心に、空には天使が浮かぶ不思議な光景を描いています。

さて、お楽しみのショップ。今回の注目は、「ゴッホフェイスパック」です。実際に試してみたところ、「これ、ゴッホかな。。。」という印象でしたが、ラベンダーの香りでリラックス効果抜群でした。そのほか、お湯に入れてかきまぜるだけで、ホットチョコができるホットチョコスプーンなど、ユニークなグッズがたくさんありましたので、お見逃しなく!

アルルのゴッホとゴーギャンの椅子を再現したコーナー。座って撮影もできます。

MMMブティックでは、ゴッホ美術館のミュージアムグッズ、マグカップやプレートなどの取り扱いもございます。また、MMMライブラリでは、「ゴッホとゴーギャン展」の図録をご用意しております。展覧会の予習・復習にも、お役立てください。

(左)マグカップ ひまわり、花咲くアーモンド 各¥2,160(税込)
(中)プレート ¥2,700(税込)
(右)ランチボックス ¥1,620(税込)
いずれもゴッホ美術館

 

【展覧会情報】
ゴッホとゴーギャン展
[東京会場]2016年10月8日(土)-12月18日(日)
東京都美術館
[愛知会場]2017年1月3日(火)-3月20日(月)
愛知県美術館

 

[FIN]

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