パリの現代アート1 ラ・トリエンナーレ〜パレ・ド・トーキョー〜 La Triennale Palais de Tokyo

古くて新しいパレ・ド・トーキョー

 今回で3回目を迎える「ラ・トリエンナーレ」は、4月にリニューアルオープンしたばかりの「パレ・ド・トーキョー」をメイン会場としていることでも話題を集めています。

 パレ・ド・トーキョーの歴史は1937年のパリ万国博覧会にさかのぼります。この万博のために、ひとつのパビリオンがセーヌ河畔の「Quai de Tokyo ケ・ド・トーキョー(東京河岸)」に建てられました。パレ・ド・トーキョーは、このとき建てられたパビリオンが使われており、その名も「Quai de Tokyo」に由来します。

▲セーヌ河から見たパレ・ド・トーキョー(左)。建物右側はパリ市近代美術館
▲建設当時のアール・デコ様式の装飾が残る

 万博終了後、この建物は国立近代美術館や映画博物館など、さまざまな施設を受け入れてきましたが、2002年1月、「現代美術の創造の殿堂」として生まれ変わることになります。建造から60年余り、限られた予算での改修を余儀なくされた立ち上げスタッフは、打ちっぱなしのコンクリートの壁や崩れかけた天井をそのままにしての展示スペースを構想します。戦後の現代アートの展示スペースに典型的な、白い箱型の空間である「ホワイトキューブ型」とは一線を画するこの斬新なコンセプトは、現在進行形のアートと歩調を合わせた新しいタイプの展示スペースとして、またたく間にパリの現代アートシーンの中心地となりました。

 こうしてフランスにおける、現代美術の展示・発展を目的とした本格的な施設として誕生したパレ・ド・トーキョーは、開館10年を機に、さらに活動の幅を広げるため、大規模な改装工事が計画されました。そして2012年4月、地上2階、地下2階の22,000uものスペースを有する「現代アートの実験室」としてリニューアルオープンを果たすことになったのです。

▲リニューアルしたパレ・ド・トーキョーの入り口
▲チケット売場と入り口ホール
Update:2012.8.1 文・写真:中澤理奈(Lina Nakazawa)
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ラ・トリエンナーレ La Triennale

  • 会期
    2012年4月20日〜8月26日
  • 会場
    パレ・ド・トーキョー他

パレ・ド・トーキョー Palais de Tokyo

  • 所在地
    13, avenue du Président Wilson, 75
  • Tel
    +33(0)1 81 97 35 88
  • URL
    http://www.palaisdetokyo.com/
  • 開館時間
    12:00-24:00
    (12月24日、12月31日は18:00まで)
  • 休館日
    火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
  • 入館料
    一般:8ユーロ
    割引料金:6ユーロ
  • アクセス
    地下鉄9番線のIéna駅またはAlma Marceau駅下車

MMFで出会えるパレ・ド・トーキョー

*情報はMMFwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は美術館ホームページでご確認いただくか、MMFにご来館の上おたずねください。

 

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