「芸術活動によって芸術とそれを見る人たちとの境界のあり方をくつがえす場。つまりサン・キャトルにおいては芸術と文化が、観客だけでなく、通りすがりの人や興味がある人すべてに開かれている」
これはサン・キャトルが掲げているモットーです。サン・キャトルでは、現代の芸術家の展覧会はもとより、コンサートやダンスパーティー、講演会など、随時さまざまなイベントが開催されています。
イベントの内容は多様ですが、すべてのイベントは「常に観客ありき」という視点をコンセプトにしており、アーティストと観客の交流が最も大切にされています。中でもユニークなのが、「レジデンス」というシステムです。レジデンスとは、アーティストを招聘し、作品発表の場だけでなく、制作の段階からスペースを提供するシステムのこと。サン・キャトルでは、現在30名ほどのアーティストがレジデンスを持ち、制作を行っています。その分野もヴィジュアル・アートから劇団、ダンス、音楽と多岐にわたります。例えばパリ市のオーケストラもその中に含まれています。レジデンスを与えることによって、彼らの制作の場までが一般に公開されることもあり、アーティストと観客の間に新たなダイナミズムが生まれるのです。
また、ふたつのホールをつなぐ中庭には、「サンク(CINQ)」と呼ばれるアトリエがあり、ここはあらゆる創作活動を行う周辺地区の非営利団体に、1時間2ユーロで貸し出されています。さらに直接アートに関係のない、 親子で遊べる「子どもたちの家(La Maison des petits)」のような場もあります。ここは予約制ですが、無料で利用でき、子どもを遊ばせながら、専門家に子育ての悩みなどを相談できる場所。アーティストやアートに興味のある人はもちろん、サン・キャトルの周辺に住む人々も気軽に立ち寄れる開かれた場所であることがよく分かります。
- 所在地
104 rue d'Aubervilliers 75019 Paris - Tel
チケット窓口
+33(0)1 53 35 50 00
総合窓口
+33(0)1 53 35 50 01 - URL
http://www.104.fr/ - 開館時間
11:00-20:00
金・土曜日は23:00まで
アトリエの公開は16:00-18:00 - 休館日
月曜日 - 入館料
無料
ワークショップ、
上映会などは別途要入場料 - アクセス
地下鉄2、5、7番線Crimée駅またはStalingrad駅下車
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