常設展示をさらに掘り下げるパヴィヨン・ド・ヴェール
Pavillon de verre
大ギャラリーを鑑賞し終えた先に待っているのが、日本語で「ガラス館」を意味するパヴィヨン・ド・ヴェールです。壁一面がガラス張りになっており、庭園を一望できるこの展示スペースでは、よりリラックスした雰囲気で展示作品を楽しむことができます。ここではルーヴル・ランスの常設展示をさらに掘り下げて理解することを狙いとした、ユニークな内容の展覧会が行われます。
現在開催中の展示のテーマは「時の作品」。昼と夜、太陰月、巡り来る季節など、天文学的に感じとれる周期的な時間、また生き物や物の寿命によって感じることのできる直線的な時間、これら2種類の「時」の概念を、美術を介して読み解いていくというものです。展示品はルーヴルのコレクションだけでなく、ランス近隣の美術館所蔵の作品も多数含まれており、時代とジャンルを問わない多岐にわたる内容が見る者の好奇心を刺激します。
17世紀に4m近くある巨大な地球儀と天球儀がルイ14世(Louis XIV/1638-1715)に献上されました。ルイ14世が大変喜んだこともあり、作者であったコロネリ(Vincenzo Coronelli/1650-1718)は約2分の1の大きさでこの複製を作りました。この天球儀には、ルイ14世の誕生日の星空が表されていて、乙女座をはじめ、8月、9月の夜空を彩る星座を見つけることができます。
ルネサンスの巨匠たちの作品が並ぶ企画展示室
Galerie d'exposition temporaire
ルーヴル・ランスでは、年に2回のペースで企画展を予定しています。記念すべき第1回目の企画展のテーマは「ルネサンス」(会期:2013年3月11日まで)。1400年から1530年までのヨーロッパにおける美術界の大きな変革にさまざまな角度から光を当てた内容です。パリのルーヴル美術館から選ばれた作品は、絵画、彫刻、デッサン、装飾美術を含む250点以上。大ギャラリーの常設展示では、保存上の問題でデッサン作品の展示が行われていませんが、照明を落とした企画展の展示室では、ミケランジェロ(Michelangelo Buonarroti/1475-1564)やラファエロなど、ルネサンスの巨匠たちの貴重な素描コレクションを見ることができます。
またレオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci/1452-1519)の傑作《聖アンナと聖母子》は、2年間にわたる修復を終えたばかり。この企画展の目玉作品として見逃せない1点です。
[FIN]
- 所在地
6 rue Charles Lecoq BP 1162301
Lens cedex
*美術館入口:la rue Pal Bert または
la Rue Georges Bernanos 62300 Lens,
France - Tel
+33 (0)3 21 18 62 62 - URL
http://www.louvrelens.fr/ - 開館時間
10:00-18:00
*夜間開館日:9〜6月の第1金曜 - 休館日
火曜日、5月1日 - 入館料
・大ギャラリー(Grande galerie)と
パヴィヨン・ド・ヴェール
(Pavillon de verre):
2013年末まで無料
・企画展ギャラリー
(Galerie d'exposition temporaire):
一般9ユーロ、割引8ユーロ
・オーディオガイド:無料
・年間パスポート:15ユーロ
(25歳以下は10ユーロ) - アクセス
パリ、Gare du Nord駅より電車で
約1時間10分、Lens駅下車
ランス駅前からルーヴル・ランス専用の無料送迎バスあり
- B1Fインフォメーション・センターでは、ルーヴル・ランスの関連書籍を閲覧いただけます。
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