三菱一号館美術館	奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作―THE CLARK COLLECTION

19世紀の巨匠が揃い踏み

傑作とともにたどる19世紀絵画の歩み

 クラーク・コレクションはすでに欧米の8都市を巡回し、140万人の目を楽しませてきました。そして今回の巡回展では、全73点の出品作品の配置はすべて主催美術館の意思にゆだねられています。出展作品は変わらなくても、どのような章立てをもうけるか、どの作品で展覧会をスタートし、どの作品で終えるかで、紡がれるストーリーはまったく変わってきます。

▲展覧会の幕開けはモネ(Claude Monet/1840-1926)ら印象派の画家たちに影響を与えたコローから
▲現代美術へとつながるナビ派の代表画家ボナール(Pierre Bonnard/1867-1947)で締めくくられる
▲「光の絵画 印象派の画家たち」の展示室に入ると、一気に光あふれる空間に変わる

 2010年4月の開館以来、19世紀末を中心に近代美術に関する展覧会を開催してきた三菱一号館美術館ですが、意外なことに印象派をテーマに据えた展覧会は今回が初めてです。本展の担当学芸員、阿佐美淑子(あさみとしこ)さんは「移送されてきた展示作品が箱から出てくるたびに、その質の高さに歓声が上がった」と語り、キュレーションにも熱が入ったことをうかがわせます。そして三菱一号館美術館では、時系列を基本にしながら、訪問者が傑作を通して19世紀の美術史の歩みをたどれるように作品を配置することにしました。展覧会場で作品を見ていくと、光をはらんだ印象派絵画の登場がいかに鮮烈なものであったかがよく分かります。

▲印象派と同時代に活躍したアカデミスムの画家たちの作品も展示されている。赤い壁色も作品の世界観に調和している

コロー(Camille Corot/1796-1875)、ミレー(Jean-François Millet/1814-1875)、マネ(Édouard Manet/1832-1883)、ドガ(Edgar Degas/1834-1917)、モネ、ルノワール、ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec/1864-1901)ら、そうそうたる画家たちの傑作を通して19世紀絵画の流れを体感できる、とてもぜいたくな展覧会です。

はじめまして!のクラコレ名画

本展は出品作の質の高さはもちろん、全73点中、59作品が初来日という点でも注目を集めています。19世紀美術の主役たちの、秘せられた傑作の中からほんの一部をご紹介しましょう

ジャン=フランソワ・ミレー《羊飼いの少女、バルビゾンの平原》1862年以前 油彩/板
クラーク美術館蔵
Image© Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

カミーユ・ピサロ《ポントワーズ付近のオワーズ川》1873年 油彩/カンヴァス
クラーク美術館蔵
Image© Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

ジャン=レオン・ジェローム《蛇使い》1879年頃 油彩/カンヴァス
クラーク美術館蔵
Image© Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

エドガー・ドガ《稽古場の踊り子たち》1880年頃 油彩/カンヴァス
クラーク美術館蔵
Image© Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《劇場の桟敷席(音楽会にて)》1880年 油彩/カンヴァス
クラーク美術館蔵
Image© Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

ピエール=オーギュスト・ルノワール
《鳥と少女(アルジェリアの民族衣装をつけたフルーリー嬢)》1882年 油彩/カンヴァス
クラーク美術館蔵
Image© Sterling and Francine Clark Art Institute, Williamstown, Massachusetts, USA

[FIN]

Update:2013.3.7
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奇跡のクラーク・コレクション―ルノワールとフランス絵画の傑作―

  • 会期
    2013年2月9日(土)〜5月26日(日)
  • 会場
    三菱一号館美術館
  • 所在地
    東京都千代田区丸の内2-6-2
  • Tel
    03-5777-8600(ハローダイヤル)
  • URL
    http://mimt.jp/
  • 展覧会
    http://mimt.jp/clark/
  • 開館時間
    木曜・金曜・土曜日:10:00-20:00
    火曜・水曜・日曜日・祝日:10:00-18:00
    *入館は閉館の30分前まで
  • 休館日
    月曜日
    *ただし、祝日の場合は
    18:00まで開館、翌火曜日休館、
    5月20日(月)は開館
  • 観覧料
    一般:1,500円
    高校・大学生:1,000円
    小・中学生:500円
  • 巡回展
    兵庫県立美術館
    2013年6月8日(土)〜9月1日(日)

*開催情報は変更となる場合があります。最新の情報は、公式サイト、ハローダイヤルでご確認ください。

 

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