今月号では2013年の11月14日から17日の4日間にわたり、パリのグラン・パレ(Grand Palais)で開催されたPARIS PHOTOのにぎわいをお伝えします。毎年秋にパリで行われるこの写真フェアは、約20カ国のギャラリーや出版社が参加する、世界中の写真関係者が注目するイベント。2013年も5万人を超える人々が訪れ、会場は活気に包まれました。
昨年の秋で第17回目を迎えたパリ・フォトは、ヨーロッパ最大の写真の国際的な展示会です。パリのグラン・パレを会場にして行われるのは、2013年で3回目。開催期間の4日間、世界で活躍する写真家、ギャラリスト、コレクショナー、写真関連の出版社、そして多くの写真ファンが会場を行き交いました。2013年の4月には、パリでの開催にとどまらず、ロサンゼルスにおいて初回となるパリ・フォトが行われ、大きな成功を収めました。今年の4月にもロサンゼルスで第2回目の開催が予定されており、パリ・フォトの勢いと影響力は増すばかりです。世界を股にかける写真フェア、パリ・フォトは写真に携わる人間にとって新たな出会いを作り出す重要な場所。また写真関係者だけでなく一般の写真ファンにとっても、世界における写真界の動向やトレンドを知る貴重な機会となっています。
2013年にパリのグラン・パレで出展を行ったギャラリーは136店、また出版社は28社にのぼります。グラン・パレの象徴的な鉄筋とガラスの天窓がある美しい大ホールに、世界中のギャラリーがブースを連ね、何千点もの写真作品が並びました。出展作品は新鋭の現代アーティストの作品はもちろん、ロバート・キャパ(Robert Capa/1913-1954)やマン・レイ(Man Ray/1890-1976)など、今は亡き巨匠の作品も含まれる、時代を問わない内容です。
多様なテーマやモンタージュ作品も目をひき、写真がアートとしての価値を高め続けていることを裏付ける風景が会場内に続きます。
また毎年恒例となっている公式スポンサーによる複数の企画展もパリ・フォトの見どころのひとつ。2013年はカナダ、ブラジル、ドイツにある3つの文化機関による企画展や、プライベートコレクションの展覧会がパリ・フォトにアクセントを与えました。ほかにもパリ・フォトの開催中には多数のアート関係者の対談や世界中の写真家によるサイン会が各日めじろ押しです。さらに新人写真家のコンクール、写真集のアワードが開催され、2013年のパリ・フォトも例年同様にたいへん密度の濃い4日間となりました。
次ページでは、パリ・フォトで開催された
注目の展覧会の模様をお伝えします。>>
Update : 2014.1.7 文 : 増田葉子(Yoko Masuda)
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