Dossier special - 国内の特集

  • 1.ルーヴルNo.9を楽しむ9つのキーワード/No.1-No.4
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ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9〜漫画、9番目の芸術〜」

7月22日(金)から六本木・森アーツセンターギャラリーで、ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 〜漫画、9番目の芸術〜」展(〜9月25日(日))が開催されています。ルーヴルと漫画と聞いてクエスチョン・マークが頭に浮かぶ方も多いはず。今回は本展をそのタイトルにちなんで、9つのキーワードでご案内します。

KEYWORD No.1 ルーヴル美術館 BDプロジェクト

▲独創的な世界観を持つ作家たちの競演も見どころ

▲世界随一の美術の殿堂ルーヴル美術館をテーマにした漫画の世界。写真は谷口ジロー氏の『千年の翼、百年の夢』の手描き作品の展示風景

 今回の展覧会は、2003年に発足した「ルーヴル美術館BDプロジェクト」の約10年間におよぶ成果として企画されました。このプロジェクトは、日本の「マンガ」やアメリカの「コミック」と同様、フランス語圏で独自に発展してきた漫画文化「バンド・デシネ(BD:ベーデー)」を芸術ととらえ、日本の漫画家を含むフランス内外の作家たちがルーヴル美術館を表現するという前代未聞のものでした。200年以上の歴史を持つルーヴル美術館が伝統に縛られることなく、いかに開かれた「芸術の殿堂」であるかがよく分かるプロジェクトです。

KEYWORD No.2 MANGA is Art.

 本展のタイトルに冠されている「No.9」とは、「9番目の芸術」の意味です。バンド・デシネは半世紀ほど前の1964年、「9番目の芸術」として位置づけられました。諸説あるものの、フランスにはそれぞれの芸術に序列がつけられており、第1から第8までは順に「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「映画」「演劇」「メディア芸術」とされています。バンド・デシネは、大衆的な作品であるとともに、絵画のように複雑で技巧の面でも優れた作品が多く、一つの確固たる芸術として、子どもから大人までに愛されているのです。

▲左のキャラクターは謎の紳士“ムッシュNo.9”。展覧会冒頭でも、ある重要な役割を演じる

▲エンキ・ビラル(Enki Bilal/1951-)/『ルーヴルの亡霊たち』 
本展の学術協力者である小池寿子(Hisako Koike)氏が「まさに芸術作品」と太鼓判を押す作家の一人
©Futuropolis / Musée du Louvre éditions 2012

KEYWORD No.3 過去の芸術との共通点

 「ルーヴル美術館BDプロジェクト」は、単に漫画という新しい表現媒体にルーヴル美術館が飛びついたというわけではありません。バンド・デシネをはじめとした漫画には、古くから脈々と受け継がれてきた伝統が息づいているからです。本展の総監修を務めた文化制作局出版部副部長ファブリス・ドゥアール(Fabrice Douar)氏は、「現代美術が抽象に向かっていく中、バンド・デシネのデッサンは具象化という観点で、19世紀のコレクションに共通するもの」と説明しています。また、絵画の歴史を紐解くと「物語絵画」「連続絵画」と呼ばれる分野が、古代・中世の時代からありました。ルーヴル美術館は、バンド・デシネやわたしたち日本人が誇る「マンガ文化」を、伝統を引き継いだ“21世紀の物語絵画の集大成”と位置づけているのです。

▲本展総監修者のファブリス・ドゥアール氏

▲ルーヴル美術館の所蔵品フラ・アンジェリコ(Fra' Angelico/1390or1395頃-1455)の《聖母戴冠》と漫画には、意外な共通点が

KEYWORD No.4 16人のアーティスト

 本展では、フランスをはじめ、ベルギー、旧ユーゴスラビア、ラオス、そして日本など、世界各国を代表する作家が、それぞれの世界観をいかんなく発揮してルーヴル美術館を表現しています。彼らの手法はもちろん、ルーヴルを見つめる視点、物語に登場させるルーヴルの作品の違いなどにもお国柄や作家性が色濃く反映されています。出品されているのは300点を超える原画や資料、さらには制作時の貴重な映像など。足を止めてゆっくり読んだり見たりしたくなる作品ばかりです。

次ページでは、さらなる「ルーヴルNo.9」展の見どころをご紹介します。>>

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Update : 2016.9.1ページトップへ

ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9〜漫画、9番目の芸術〜」

会期
2016年7月22日(金)
〜9月25日(日)
会場
森アーツセンターギャラリー
URL
http://manga-9art.com/
開館時間
10:00-20:00(最終入場は19:30)
休館日
会期中無休
観覧料
一般:1,800円 
高・大学生:1,200円
小・中学生:600円
※未就学児は無料
巡回展
大阪/
2016年12月1日(木)
〜2017年1月29日(日)
グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボ
福岡/
2017年4月〜5月開催予定
名古屋/2017年7月15日(土)
〜9月3日(日)
松坂屋美術館
※この情報は2016年9月更新時のものです。
MMMで出会える「ルーヴルNo.9」展
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