藤田嗣治のカルコグラフィー
 
 
待ちに待った回顧展「パリを魅了した異邦人 生誕120年藤田嗣治」開催が話題の藤田嗣治。モジリアーニやパスキンなどとともに、パリのモンパルナスを舞台に花開いたエコール・ド・パリを代表する画家です。
藤田は生前、同時代作家の銅版画原版をコレクションしているルーヴル美術館の求めに応じ、2点の原版を収めました。自身のエッセーにも「宮殿の壮麗な建物を仰ぎ見る時に、このなかに自分の画が壁にかけられ永久にそこを飾っていると思う時は、画家としてこれより大きな喜びはない……」(藤田嗣治『巴里の昼と夜』より/講談社『猫の本』所載)とその誇らしい気持ちを書き記しています。
繊細な描線と乳白色の裸婦像でパリを魅了した藤田。裸婦、猫、自画像という、画家が好んで描いたモチーフが登場する、藤田らしい魅力あふれる作品をぜひご堪能ください。
 
展示作品は、ルーヴル美術館カルコグラフィー室が所蔵する藤田嗣治の銅版画原版を用い、ルーヴル美術館カルコグラフィー工房の現代の職人によって刷りだされたものです。
作品はいずれもお買い求めいただけます。
 
 
4月1日以降も、作品はB1Fのインフォメーション・センターにて展示いたします。
  3Fギャラリーでは、藤田嗣治の作品をはじめ、常設にてルーヴル美術館カルコグラフィー工房作品を展示・販売しております。  
  本サイト『今月の美術館』4月号(4月1日更新予定)では、藤田嗣治が最晩年を過ごしたアトリエをご紹介する予定です。