ミュゼをよりお楽しみいただくために
18世紀中頃、ルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人の庇護のもと設立されたセーヴル窯。今月のMMFはサロン講座や3Fギャラリーでの展示をはじめ、このフランスが誇る名窯を大特集しています。インフォメーション・センターからは、セーヴルやリモージュなど、フランスの陶磁器に関する書籍をご紹介します。
 
 
フランスの陶磁器 フランス屈指の名窯セーヴルを知る
「セーヴル陶磁器美術館   アルバム」
Album Musée National de Céramique-Sèvres
フランス語/2002年刊行
著者:アントワネット・フェイ=アレ



ルイ15世の寵妾でセーヴル焼の擁護者だったポンパドゥール夫人のための城館を改築したセーヴル陶磁器美術館。ロココ時代を象徴する華やかなセーヴル焼の名品はもちろん、古代から現代までの世界の陶磁器コレクションを所蔵しているので、そのカタログを紐解けば、セーヴルをはじめとするフランスの磁器の歴史を辿るだけでなく、世界の陶磁史を俯瞰することができる。
「セーヴル陶磁器美術館  ―磁器コレクション  1740-1992年」
Sèvres - une collection de porcelaines 1740-1992
フランス語/1993年刊行
著者:マリ=ノエル・ピノ・ド・ヴィルシュノン

フランスの陶磁器 もうひとつの名窯リモージュを知る
「アドリアン・デブーシェ 美術館 リモージュ」
The national Museum Adrien Dubouché LIMOGES
英語
著者:シャンタル・メラン=ペリエ



フランス中西部、リムーザン地方の主都リモージュは、18世紀後半、セーヴル付属の王室製磁工房が置かれて以来、高級磁器の生産地として知られる。この町にあるアドリアン・デブーシェ美術館はリモージュ焼を中心に、世界の陶磁史を辿る豊かな陶磁コレクションを有するミュゼ。本カタログでは、その主要作品が美しい図版で紹介される。

フランスの陶磁器 セーヴルと日本の陶磁器との出会い
「陶磁―日本の陶磁器の  前衛と伝統」
TÔJI-Avangarde et Tradition dela Céramique Japonaise
フランス語/2006年刊行
著者:クリスティーヌ・清水



2007年の2月末まで、セーヴル陶磁器美術館で開催され、話題を呼んだ展覧会「TÔJI(陶磁)」。戦後から現在までの日本の陶磁器の歴史を総括し、伝統と革新のあいだで常に陶磁器の世界でリーダー的役割を果たしてきた日本の作家を一望するこの展覧会の内容を、詳細な解説とともに紹介する。筆者は、同展を企画したセーヴル陶磁器美術館の主任キュレーター。

こちらでご紹介する書籍はMMFインフォメーション・センターにて閲覧いただけます。
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