「バラの画家」ルドゥーテ × PINK HOUSE
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　18世紀から19世紀に活躍したピエール=ジョゼフ・ルドゥーテは、永遠の命を吹き込むかのようにオールド・ローズを見事に描き、「バラの画家」と称された植物画家です。その筆から生まれる活き活きとした花姿は植物学的にも正確でありながら、芸術的にも優れ、ルドゥーテは、ルイ16世の王妃マリー=アントワネットやナポレオン１世の皇后ジョゼフィーヌにも寵愛されました。
　とくに自身も熱心にバラの品種改良に取り組んだジョゼフィーヌは、ルドゥーテを蒐集室付素描画家に任命。限られた者しか入園を許されなかったマルメゾン宮殿の庭園にも自由に入る権利を与え、珍しいバラを記録させました。その中には、現在では見ることが叶わない幻の品種もあるそうです。そして出来上がったのが、名高い『バラ図譜』。ひとつとして同じ形はない花弁や葉を正確に表現した精緻な筆致、透けるような複雑な色合いを描き出した巧みな色使いで描かれたバラは、植物学に精通し、なおかつ画家としても一流であったルドゥーテだからこそ生み出すことができた奇跡の花といえるでしょう。