ウィーン美術史美術館の展覧会カタログ
『ベラスケス』
Velázquez
「画家の中の画家」ベラスケスの名作を収載
2月24日から5月27日まで、東京・上野の国立西洋美術館で「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」が開催されています。日本とスペインの外交関係樹立150周年を記念して実現した本展では、17世紀に活躍したスペインの巨匠、ベラスケスの作品が7点も来日することで注目を集めています。
今月の「注目の一冊」では、本展にちなみ、2014年10月から2015年2月にかけてオーストリアのウィーン美術史美術館で開催されたベラスケス展の公式図録をご紹介します。
ベラスケスは印象派の父と称されるマネに「画家の中の画家」と言わしめた、西洋美術史上最大の画家のひとりです。表面的な再現を超越し、対象の内面にまで肉薄するその卓越した表現力は、マネのみならず後世の画家に多大な影響を与えました。本図録では、国立西洋美術館の「プラド美術館展」出品作を含め、肖像画を中心とした作品が収載され、ベラスケスの脅威の技に迫っています。
とくにフェリペ4世の愛娘であるマルガリータ王女を描いたベラスケスの代表作《ラス・メニーナス》をはじめとした王室の人々の肖像画には、多くのページを割き、X線写真や拡大図を多数用いて、画家の筆致を詳説。時代を超えて多くの人々を魅了してやまない、ベラスケスの絵筆の冴えを余すところなく紐解いています。
目に映るものを描くだけでなく、対象の内面に宿る魂をも描き出すベラスケス絵画の真骨頂を、美しいカラー図版で再確認できる一冊です。
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Update : 2018.5.7
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