サロン・デ・ミュゼ・ド・フランス「19世紀フランス美術の光と影」第1回「クールベ 社会のなかの画家」が開催されました!
第1部 画家の魅力を再発見しながら、美術の歴史の流れに漕ぎ出す楽しさを実感。
G.クールベ「画家のアトリエ、私の7年間の芸術的生涯の一局面を定義する現実的寓意画」 本江邦夫先生のお話は、まるでクールベの画集を解説とともに1冊まるごと読み終えたような充実した内容。
スクリーンに次々と映し出される作品の画像を追いながら、作品誕生の背景とクールベ芸術の魅力を丁寧にお話くださいました。印象派の画家たちの人気の高さに比べ、いぶし銀のような存在で注目されることが多いとは言えないクールベですが、参加者の皆さんはその奥深い魅力を再発見されたご様子。また、次回の画家マネとの比較がなされることによって、クールベの芸術の比類なさと、次の世代であるマネの新しさがくっきりと浮き彫りにされました。6回のシリーズを通じて、画家の生きた時代とその作品が深い色合いを湛えて織り出され、おぼろげだった画家の輪郭が徐々に浮かび上がっていく楽しさを感じていただくと同時に、美術の歴史という大きな流れの中で、6人の画家たちを捉えなおしていただけることでしょう。
第2部 おいしい美術史の楽しみ方。ワイン・ショコラとともに画家を感じる幸福な時間。
そして、第2部ではクールベの生まれ故郷オルナンを擁する、スイス国境にほど近いジュラという地域で作られた白ワインを召し上がっていただきました。ブルゴーニュで高い評価を誇る作り手として知られるジャン・リケールが、理想のワインを求めてジュラの地で作ったワインとのこと。クールベは、父親がワイン用のぶどう園を所有し、自身晩年は多量のワインを浴びるように飲んでいたなど、ワインにまつわるエピソードを持った芸術家。本江先生のお話の後だけに、より一層味わい深くお楽しみいただけたことと思います。
また、今回のジュラのワインにあわせて、銀座7丁目にありますフランスのショコラティエ「リシャール」からご提供いただいたショコラも召し上がっていただきました。ワインへの造詣の深いリシャール氏が、お召し上がりいただくワインにあわせて次回以降もショコラをセレクトしてくださる予定です。

グラスを片手に、お時間の許す限り本江先生とご自由なコミュニケーションをとっていただけるのも少人数のサロンならでは。日ごろ美術館で作品をご覧になりながら疑問に思っておられることなど、この機会に伺ってみてはいかがでしょうか?
サロン・デ・ミュゼ・ド・フランスは、4月まで各月1回のペースで開催いたします。
次回以降も、どうぞご期待ください。
お申込方法はこちら
All Rights Reserved Copyright (C) Maison des Musees de France