「東京展のオープニングパーティには120人を超す方が参加され、盛況を呈しました。じつはパーティの参加者数によって、その展覧会の人気度がはかれるのですよ。今回の展覧会は過去3回のなかでも最も質の高い仕上がりといえるのではないでしょうか」
東京都美術館の講堂にお集まりいただいた参加者の方々は、こんな冒頭の高橋先生の言葉によって、ますます本展への期待を募らせている様子です。今回のレクチャーの時間は約1時間。早足ではありますが、確実におさえておきたい作品の魅力や見るべきポイントを画像とともにお話しいただきました。
展覧会カタログの表紙を飾るマネの『すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ』はオルセー美術館館長のルモワンヌ氏、高橋先生ともに「自宅に持って帰るとしたらこの作品!」と絶賛する本展覧会の注目作品のひとつ。マネのモデルを務めていたモリゾは、のちにマネの弟と結婚することになりますが、この作品からはマネとモリゾの間に流れる親密な空気が伝わってきます。 |