オルセー美術館展覧会カタログ『印象派とモード』L'Impressionnisme et la Mode
『印象派とモード』
『印象派とモード』
L'Impressionnisme et la Mode
著者/グロリア・グルーム
24.5×30.5cm/319ページ
フランス語/刊行2012年
発行元/Skira Flammarion
本体記載価格/49ユーロ
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昨年10月から年末にかけてブリヂストン美術館で開催された「カイユボット展-都市の印象派」は、日本初のカイユボット展ということもあって、大きな話題を集めました。そこで、今月は、“都市の印象派”というキーワードに注目し、都会における重要なモチーフ“モード”を印象派の視点から再考した一冊をご紹介します。2012年9月から翌年1月までパリのオルセー美術館で開催された展覧会「印象派とモード」の公式カタログです。

都市の「近代性(モデルニテ)」、そしてそこに生きる市民たちの日常を主題とした印象派の画家たちの作品には、当時の人々の「装い」が描き出されています。展覧会では、マネやモネ、ルノワール、カイユボットといった“都市の印象派”の作品を通じて、19世紀後半の市民社会における「モードの変容」を丁寧にたどりました。ファッションショーさながらにランウェイに作品を展示したり、展示室に人工芝を敷いたりと、ユニークな展示法が大きな話題を呼びましたが、いちばんの注目ポイントは、作品に描かれた実際のドレス、あるいはよく似たスタイルのドレスが展示されていることでした。比較してみると、印象派の画家たちがその軽やかな筆致で、ドレスの質感まで見事に表現していたことが、紙面からもよく分かります。

絵画はもちろん、当時のファッションプレートや写真もふんだんに収められたカタログは、おしゃれ心をくすぐられ、アートファンならずとも楽しめる一冊。ページを繰って、19世紀のパリジェンヌ気分をお楽しみください。

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