「オルセー美術館展―19世紀芸術家たちの楽園」
 
 2007年の最初にご紹介する1冊は、昨年9月に神戸で幕を開けて以来、その高い完成度で注目を集めている「オルセー美術館展―19世紀芸術家たちの楽園」の公式カタログです。
 本展覧会は、10年前の1996年から始まった日仏共同企画の展覧会3部作の集大成といえるもの。第1回目の展覧会から貫かれているのは、19世紀後半から20世紀初頭にかけての時代背景と芸術・文化の関係を浮き彫りにするという大きなテーマです。これまで開催された過去2回のオルセー美術館展が大きな成果を収めてきたのは、単なる美術品を並べるだけでなく、こうしたポリシーにのっとった個性的な展覧会であったからこそのこと。もちろん、3回目となる今回の展覧会にもその精神は貫かれています。19世紀という大きな時代の転換期のなかで、理想の制作の場“楽園”を探し求めた芸術家たち。絵画はもちろん、彫刻や工芸品、写真を通して、彼らの“楽園”と制作の秘密に迫ります。
 本書は、オルセー展3部作の舞台裏をはじめ、今回のテーマにより深く接近できるテキストを収載。マネやルノワール、ゴッホ、ゴーギャンなどといった巨匠たちの作品を、新たな視線で楽しめるヒントが詰まっています。
 
「オルセー美術館展 19世紀芸術家たちの楽園」
Musée d'Orsay, Paradis d'artistes au XIXème siècle
32×23.5cm/244ページ
日本語/刊行2006年
価格/2,500円(税込)

※こちらでご紹介する書籍はMMFインフォメーション・センターにて閲覧いただけます。
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  公式カタログの詳しい解説と通して事前に予習をすることで、展覧会鑑賞がより充実したものとなるでしょう。
 
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