「革命の歴史的絵画」
 

カルナヴァレ美術館の 絵画コレクションが語るフランス革命
 去る7月14日は、フランスの革命記念日。「キャトルズ・ジュイエ(7月14日)」と呼ばれる祝日に制定されているこの日、パリではパレードが街を練り歩き、人々は民衆が勝ち取った自由を謳歌するように、おおいに盛り上がりました。日本でもこの祝日は、「パリ祭」という名ですっかりお馴染みです。
 MMFでも8月31日まで「MMFのパリ祭」と題し、全館でパリ祭にちなんだ展示やデコレーションをお楽しみいただいています。さて、今月はライブラリーからも、フランスの歴史を大きく変えることになったフランス革命に関するカタログをご紹介しましょう。
 パリ、マレ地区にあるカルナヴァレ美術館は、フランスの歴史を知るには、欠くことのできない場所です。書簡作家、セヴィニェ夫人の17世紀の館だった本館と新館からなるこの美術館には、16世紀の王政時代から革命期までのフランスの史料をはじめ、美術、建築、室内装飾などが収められています。皇帝ナポレオンの肖像画とともに、彼が愛用した拳銃や装身具なども展示されており、フランスの歴史をさまざまな視点から俯瞰することができる貴重な美術館です。
 
「革命の歴史的絵画」
LES TABLEAUX HISTORIQUES DE LA RÉVOLUTION
25.8×25.6cm/198ページ
フランス語/刊行2006年
著者/フィリップ・ド・カルボニエール
本体記載価格/45ユーロ
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 今回ご紹介するのは、フランス革命という大きな時代のうねりを、カルナヴァレ美術館の絵画コレクションを通して綴った一冊。革命前のパリの様子から、革命にいたる時代までの変遷が、当時の画家たちの活き活きとした筆致を通して見ることができるでしょう。著者はフランスの歴史家であり、とりわけフランス革命についての第一人者である、フィリップ・ド・カルボニエール。カルナヴァレ美術館の学芸員でもある彼の案内による、まさに歴史絵巻のような一冊です。