「風景のあるルーヴル」
 
 
 
ルーヴルのあらゆる窓からパリを捉えた、
異色の写真集。
 フランスが誇る美の殿堂ルーヴル美術館。ルーヴルをテーマにした写真集を数えれば、枚挙にいとまがありません。しかし、今月MMFのライブラリーからご紹介するのは、異色のルーヴル写真集。美術コレクションでも建築でもなく、その窓から覗いたパリの風景ばかりを集めた、これまでにない一冊です。
 ルーヴルに何枚の窓があるか、ご存知ですか?およそ800枚──。オーストリア出身の写真家ロイス・ラマーフーバーは、そのすべての窓を求めてルーヴル中をおよそ500kmにわたって歩き回り、そこから見える光景をフレームに収めていったのです。
「風景のあるルーヴル」
Louvre with view
24.5×31.5cm/176ページ
英語/刊行2007年
写真/ロイス・ラマーフーバー
本体記載価格/39ユーロ
 こうして写し出された写真を見てみると、ルーヴルがパリを眺めるには絶好のロケーションにあることに、改めて気付かされます。セーヌ川やエッフェル塔、チュイルリー公園はもちろん、モンマルトルやデファンス地区までを見渡すことができるのです。
 そして、ラマーフーバーの写真のなかでは、パリの風景とルーヴルの建築や名画名作の数々が共演し、これまでにない光景を作り出しているのです。
 巻末の写真一覧には、撮影された窓の場所が明記してあり、なかには、一般の入館者が入れる場所にある窓も数多く含まれています。次のルーヴル訪問で、同じ光景を探してみてはいかがでしょう。