ルーヴル美術館キャビネ・デ・デッサン(版画・素描閲覧室)
絵画や彫刻の作品制作の基礎となり、その過程、テクニック、アーティストの作品への意図、パーソナルな興味などが身近に伝わってくるデッサン。ルーヴル美術館には、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめとするルネッサンスの巨匠たちからドラクロワなど19世紀フランス近代の画家たちまで、版画、素描、パステル画の作品が豊富に収蔵され、一つの部門を築いています。
ルーヴル美術館グラフィック・アート部門が所蔵するこれらの作品は、ルイ14世が後世に残すべき史料として17世紀半ばに設立した「版画素描室」のコレクションに始まりました。収集家たちの情熱に支えられながら拡大し、その作品総数は13万点にも及ぶという、ルーヴル最大の規模を誇っています。これらの作品は光や温度・湿度の変化にデリケートな素材の性質上、一般の目に触れられるのは、限定される展示期間での一部の作品でのみ。デッサンに対する高まる人々の関心に応えるため、グラフィック・アート部門では1951年より定期的に作品をテーマごとに展示していますが、お目当ての作品が、ルーヴルに年中通いつめなければ展示室で見ることができないという状況もあります。そこで存在するのが、ルーヴル美術館の版画・素描閲覧室「Le Cabinet des dessins」(キャビネ・デ・デッサン)です。

ルーヴル美術館ドゥノン翼の端、Porte des Lions(ポルト・デ・リヨン)“ライオンの門”をセーヌ川側から入った左手2階に位置するキャビネ・デ・デッサンには、19世紀画家カバネルによる天井画が広がる美しい図書室風の空間に、机と椅子、そしてその名の通りデッサンのキャビネットが並んでいます。もともとはナポレオン3世統治下に建てられ、2000年に改装されました。キャビネ・デ・デッサンは最大14名まで入室が許可されており、混雑にさまたげられることなく、ひとり静かに作品と向きあえる環境が整えられています。興味を寄せるあの芸術家との距離がぐっと縮まりそうなこのシステムは、一般に開かれた世界で最初の美術館といわれるルーヴル美術館の歴史と精神を思い出させます。(利用の場合は、事前に申請手続きが必要。詳細は、 MMFインフォメーションセンターでご案内しています。)


隣接してもう一つ小さい閲覧室があり、これは1936年にエドモン・ロッチルド男爵によって遺贈されたロッチルド・コレクション(現在特別展開催中のための独立した部屋。予約をすればこちらも作品を閲覧することができます。

自分の鑑賞のためだけに取り出された作品と対話できるという贅沢な時間は、ルーヴル美術館訪問の中でも特別な想い出となるでしょう。


Musée du Louvre, Cabinet des Dessins
 ルーヴル美術館キャビネ・デ・デッサン
 (版画・素描閲覧室)
所在地: Porte des Lions - Aile de Flore Accès conservation, Musée du Louvre
閲覧室利用可能時間帯
月曜日〜金曜日 13:00−18:00
入館料: ルーヴル入館料に含まれる
©Andreas Licht

キャビネ・デ・デッサンにちなんだミュージアム・グッズは

*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。

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