ルイ14世、人間として、王として

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ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(通称ル・ベルナン)≪ルイ14世≫1665年
© EPV - JM Manaï
ピエール・パテル≪ヴェルサイユ宮殿と庭園の眺め≫1668年頃
© EPV - JM Manaï

 最も有名なフランス国王のひとり、ルイ14世(Louis XIV)。本展は、<太陽王>と称されたルイ14世という人物像そのものに焦点を当てた初めての試みです。

 絶対王政の君主としてその権力を誇示するため、絢爛豪華なヴェルサイユ宮殿を築いたルイ14世は、軍事的才能に長けた王であると同時に、芸術の庇護者、また蒐集家としての一面をもっていました。

 肖像画家リゴー(Hyacinthe Rigaud)をはじめ、多くの画家たちによって描かれた数々の肖像画や、宮廷彫刻家コワズヴォ(Antoine Coysevox)が制作した肖像レリーフなどからは、太陽神アポロンになぞらえられたルイ14世のイメージが生き生きと伝わってきます。王とその取り巻きたちは、その権力を誇示するため、「神の代理人である絶対的な支配者」という公的なイメージ像を作り上げ、王侯貴族や民衆たちに広くアピールしたのです。

 またその一方で、芸術家たちとの親交を通じて培い、磨かれたルイ14世の審美眼が、色濃く反映されている作品も展示されています。ルイ14世の主席画家ル・ブラン(Charles Le Brun)やミニョー(Pierre Mignard)の絵画をはじめ、アルドゥアン= マンサール(Jules Hardouin-Mansart)の建築、ル・ノートル(André Le Nôtre)の造園、リュリー(Jean-Baptiste Lully)の音楽、モリエール(Molière)の演劇など、王が寵愛した芸術家たちが生んだ芸術作品がその好例です。

 本展覧会のために世界各国から集められた約300点もの絵画、彫刻、装飾品や家具調度品などを通して、世界で最も有名な君主の王としての公的なイメージと個人的な趣味の両面を、より深く知ることができるでしょう。

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