Ginza Art link - 銀座界隈アートスポット巡り

GINZA-ART LINK[ 銀座界隈で出会えるアート ]VOL.17

アートスポット巡り銀座界隈 GINZA-ART LINKVOL.17

メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド(MMM)のある銀座界隈には企業が運営する美術館やギャラリーなどが、数多く点在しています。銀座のMMMにお越しの際、併せて訪問いただきたい、こうしたアートスポットを中心にご紹介してまいります。

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第17回 歌舞伎座ギャラリー オープニング企画展 歌舞伎の美 春

2013年4月に3年におよぶ改修工事を経て再開場した総合施設「GINZA KABUKIZA」。
「GINZA KABUKIZA」は、「歌舞伎座」と「歌舞伎座タワー(オフィスタワー)」から成る複合施設です。今回は、「歌舞伎座タワー」の5階フロアに誕生した「歌舞伎座ギャラリー」で開催中の「オープニング企画展 歌舞伎の美 春」(2013年6月30日まで)を訪ねました。

歌舞伎座ギャラリー

歌舞伎座ギャラリー
©松竹株式会社
所在地
東京都中央区銀座四丁目12番15号 
歌舞伎座タワー5階
Tel
03-3545-6886
開設年
2013年
運営コンセプト
歌舞伎を中心に、日本の伝統文化の魅力を国境や世代を超えて発信する文化施設。季節や演目に応じてテーマを変えながら、歌舞伎に触れたことがない方でも、気軽に立ち寄ることができる施設を目指す。
URL
http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/gallery/
開催中の展覧会
「オープニング企画展 歌舞伎の美 春」/2013年4月24日(水)〜6月30日(日)
入場料
一般:500円/団体:400円(20名様以上)/
小学生未満:無料
※企画内容によって異なる。
休館日
年末年始および展示入替時のみ
※企画展開催中は、原則無休
アクセスマップ
開館時間
10:00〜18:00(最終入館は17:30まで)
アクセス
東京メトロ日比谷線・都営浅草線「東銀座」駅3番出口より直結。
東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線「銀座」駅A6出口より徒歩5分。
JR・東京メトロ「東京」駅よりタクシーで10分。都バス「築地」より徒歩3分。
運営企業
松竹株式会社

3年間の改修工事を経て銀座の新名所として生まれ変わった

▲1951年に再建された第四期の歌舞伎座を踏襲して、2013年に再開場した
©松竹株式会社

 銀座の新名所として賑わいを見せているのが、2013(平成25)年4月に生まれ変わった「GINZA KABUKIZA」です。1889(明治22)年に幕を開けた歌舞伎座は、関東大震災や空襲などの災禍に合い、幾度も改修がされてきましたが、2010(平成22)年、老朽化や耐震性の問題などの理由で3年におよぶ改修工事が行われることになりました。生まれ変わった第五期の劇場は、歌舞伎の隆盛と銀座地区の更なる活性化につながることを願い、「歌舞伎座」と「歌舞伎座タワー」をあわせた複合施設「GINZA KABUKIZA」として誕生。第四期時代の瓦屋根、唐破風、欄干などの意匠を踏襲しながらも、バリアフリー対応や環境対策など新たな機能を兼ね備えた近代的建物として、再スタートを切りました。

▲ギャラリー入口では、舞台の襖や欄間に描かれる華やかな花の文様のタペストリーが出迎えてくれる

▲今後の展開としては、「地元のお子さんたちを呼んでワークショップをするなど、いろいろなことにチャレンジしていきたい」とギャラリー室長の田野さん

 その歌舞伎座タワーの5階フロアに誕生したのが、「歌舞伎座ギャラリー」です。
「新しい歌舞伎座を作るにあたって、歌舞伎は難しくて、敷居が高いといったイメージを払拭し、気軽に歌舞伎の世界に触れられる場を提供したかった」とギャラリー創設の経緯を語るのは、室長の田野暦子(たの・としこ)さん。舞台で使用される衣裳や道具などを見ることができる施設の誕生は、125年目を迎えた歌舞伎座にとって初の試みとなりました。今後は、年3〜4回、季節や演目などに応じてテーマを変えながら、企画展を行っていく予定だということです。

絢爛豪華!女方の衣裳や小道具などから見る歌舞伎の魅力

▲「屋上庭園」には、歌舞伎狂言作者として活躍した河竹黙阿弥ゆかりの石の灯篭や蹲踞も飾られる
©松竹株式会社

 東京メトロ日比谷線・都営浅草線「東銀座」駅と直結した歌舞伎座の地下2階からエレベーターで5階フロアへ。歌舞伎座ギャラリーのエントランスからは、劇場部分の屋根の上に作られた回遊式「屋上庭園」を望むことができ、シンボルツリーのしだれ桜をはじめ、石灯篭や蹲踞(つくばい)などが配置された開放的な空間でした。ギャラリーでは、「オープニング企画展 歌舞伎の美 春」(2013年4月24日〜6月30日)が開催されており、桜をモチーフとした衣裳や道具が展示されていました。展示室に入ると、舞台の襖や欄間に描かれている花丸文様のあでやかなタペストリーや、舞台の天井に吊るされている「桜の吊り枝」が私たちを出迎えてくれます。中でも圧巻だったのは、『助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』の中に登場する吉原の花魁の衣裳。背中に注連飾りをつけ、

▲名シーンをダイジェストにしたビデオも上映されている

▲『黒綸子糸巻に垂枝桜繍振袖着付(道行)』(右)、『鬘』(左)。『京鹿子娘道成寺』で主人公が着る道行にも、しだれ桜の文様が

門松や羽子板といったお正月のモチーフを施した豪華な衣裳は、重さが25キロもあるというから驚きです。
「これは、歌舞伎の衣裳の中でも特に趣向を凝らしたものです。舞台ではなかなか細部まで見ることができませんので、近くでじっくり見られるのは貴重だと思います。

▲『京鹿子娘道成寺』で、主人公が持って踊る赤い笠も展示されている
©松竹株式会社

▲舞台で実際に使われている楽器も展示されており、手にとって体験できるのも嬉しい

ガラス越しではなく、実物を間近で楽しんでいただけるのも、今回の展示の魅力のひとつです」(田野さん)
 続く、「木挽町(こびきちょう)ホール」(約200u)では、舞踊の代表的作品『京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)』の衣裳や道具が展示されていました。

▲第四期歌舞伎座時代(1951〜2010年)の公演筋書きの表紙が並ぶ。平山郁夫氏ら、日本を代表する画家たちが手がけた
©松竹株式会社

この演目の見どころのひとつは、踊っている役者の衣裳が瞬時に変わる「引き抜き」と呼ばれる演出です。場面や感情の変化をあらわすために行われるそうで、演目で使用される衣裳が順番に並べられていました。「舞台では踊りの流れで衣裳を替えていくので、一度に並べて見られるのは珍しいことです」と田野さん。霞としだれ桜の刺繍が施された緋色や浅葱色、紫色などの衣裳はまさに絵画のような美しさでした。
 そのほか、同フロアには、歌舞伎の登場人物になりきって撮影ができる写真館や、ここでしか手に入らない歌舞伎関連のグッズやブロマイドなどが購入できる店舗、抹茶や和菓子などを味わえるカフェがあり、ここに来れば、日本人ならではの“和の世界”を思う存分満喫できます。
 新たに生まれ変わった“歌舞伎座”。歌舞伎ファンでなくても楽しめる「歌舞伎座ギャラリー」へぜひ足をお運びください。

ギャラリー担当者からのメッセージ - Message de Galerie

これまで歌舞伎に触れる機会がなかった方も多いと思いますが、江戸の昔から庶民の娯楽であった歌舞伎は、決して親しみにくいものではありません。日本人の心を脈々と映すものとして、ぜひ一度は見ていただきたく思います。歌舞伎座が新名所としても注目を集めている今、「歌舞伎座ギャラリー」に気軽にお立ち寄りいただくことで何かがお客様の記憶に残り、劇場に足を運ぶ楽しみにつながってくだされば嬉しいです。 歌舞伎座ギャラリー 室長 田野暦子

Update : 2013.6.1ページトップへ

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