ヨーロッパ最大の「現代アートの実験室」の歴史を振り返る『パレ・ド・トーキョーの歴史 1937年より』L'histoire du Palais de Tokyo depuis 1937
ヨーロッパ最大の「現代アートの実験室」の歴史を振り返る『パレ・ド・トーキョーの歴史 1937年より』
『パレ・ド・トーキョーの歴史 1937年より』
L'histoire du Palais de Tokyo depuis 1937
22.5×28.3cm/286ページ
フランス語、英語/刊行2012年
本体記載価格/19ユーロ
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貴重な写真と証言をふんだんに収録した一冊

MMFのwebサイトでは、8月号から引き続いてパリの現代アートシーンを紹介しています。今月は、8月のwebサイトで特集した「パレ・ド・トーキョー」の歴史を振り返る一冊をご紹介します。

セーヌ右岸、パリ16区にあるパレ・ド・トーキョーは、主に現代アートの展示・上演が行われるアートスポット。その歴史は古く、1937年にまで遡ります。この年に開催されたパリ万国博覧会のパビリオンのひとつが、セーヌ河畔の「Quai de Tokyoケ・ド・トーキョー(東京河岸)」に建てられ、「近代美術宮殿」として落成。これが、後にパレ・ド・トーキョーとなる建物でした。

本書では、その後、さまざまな変遷の後に、2002年にオープンして現在にいたるパレ・ド・トーキョーの歴史を貴重な資料写真や当時を知る知識人たちの言葉で振り返ります。各時代にテーマを絞ったインタビューに登場するのは、写真家ロベール・デルピエールやドイツの造形作家トビアス・レーベルガーといった現代アーティストのほか、パレ・ド・トーキョー改装を手がけた建築家ラカトン&ヴァッサル、パレ・ド・トーキョー館長マーク・オリヴィエ・ウォラー氏や元シネマテーク・フランセーズ館長のドミニク・パイーニ氏といった多彩な顔ぶれ。すべてのインタビューが、フランス語と英語のバイリンガル表記で収録されています。

2012年にリニューアルオープンし、ヨーロッパ最大の「現代アートの実験室」となったパレ・ド・トーキョー。本書は、その多彩な歴史を紐解きながら、現代アートの流れをたどる一冊です。

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