ムンク美術館・ゴッホ美術館展覧会『ムンク/ファン・ゴッホ』
『ムンク/ファン・ゴッホ』
『ムンク/ファン・ゴッホ』
Munch / Van Gogh
著者/Maite van Dijk, Magne Bruteig and Leo Jansen
30.8×23.7 cm/240ページ
英語/2015年
出版社/Mercatorfonds, Van Gogh Museum, Munch Museum
本体価格:記載なし
※この情報は2016年4月更新時のものです。
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ふたりの“魂の画家”の
世界初の共演を楽しむ

2015年5月から今年1月まで、ノルウェーのオスロ「ムンク美術館」とオランダのアムステルダム「ゴッホ美術館」で、話題の展覧会が開催されていました。両国を代表する画家エドヴァルド・ムンクとフィンセント・ファン・ゴッホの作品をともに展覧する「ムンク/ファン・ゴッホ」展です。オープニングには、オランダのベアトリックス王女とノルウェーのソニア王妃が駆けつけ、展覧会に華を添えました。

日本でも人気の高いムンクとファン・ゴッホ。日本ではいまや誰もが知っているといっても過言ではないムンクの代表作《叫び》ですが、実は海外ではそれほど知られた作品ではなく、ゴッホの作品と誤解されることもあるそうです。うねるような激しいタッチで人間の感情を描き続けたふたりの画家に、多くの人が共通性を見出している証拠です。また、1853年生まれのゴッホと1863年生まれのムンクは、画家として活動した時代も重なっています。1889年にパリで開催されたある展覧会にもふたりは訪れていますが、実際に出会ったことを示す証拠は残っていません。今回の展覧会は、世紀をまたいで彼らの魂が触れ合う初めての機会となりました。

19世紀、モネやロダンをはじめとする多くのフランスの芸術家らにも影響を与えた本展の図録には、ゴッホが南仏アルルの自室を描いた《黄色い部屋》(1888年)と、ムンクが部屋にいる自分を描いた《時計とベッドの間の自画像》(1940-1943年)など、共通したモティーフやテーマで描かれた代表作が見開きのページに並びます。次のページには、どんな2作品が並ぶのか、ページを繰るごとにワクワクする内容です。ぜひ日本での開催が望まれるこの意欲的な展覧会を、公式カタログで疑似体験してみてはいかがですか?

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Update : 2016.4.1
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