
『サヴィニャック作品集』
Savignac s'affiche
32×25cm/144ページ
フランス語/刊行2008年
価格/7,528円(税込)

『フランスポスターデザインの巨匠
レイモン・サヴィニャック』
20.8×15cm/240ページ
日本語/刊行2006年

『フランス―メイド・イン・サヴィニャック』
FRANCE made in Savignac
21.9×21.1cm/108ページ
フランス語/刊行2003年
本体記載価格/28ユーロ

『サヴィニャック・レヴォリューション』
La révolution Savignac
21.9×21.1cm/108ページ
フランス語/刊行2008年
本体記載価格/24ユーロ
サヴィニャック入門者から
熱心なファンまで楽しめる厳選4冊
MMFに隣接するギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)では、6月6日(月)から6月28日(火)までレイモン・サヴィニャックの企画展を開催します。フランス、ポスターデザインの巨匠として活躍したサヴィニャックの作品には、フランスらしいエスプリと見る者を笑顔にさせる不思議なパワーが溢れています。
今月はそんなサヴィニャックの作品世界をより知るための4冊をご紹介しましょう。
まず1冊目は、サヴィニャックの代表作ばかりを集めた画集『サヴィニャック作品集(Savignac s'affiche)』です。
「1枚のポスターを理解するのに5分もかかったとしたら、それはサヴィニャックにとっては失敗作だろう。ポスターとは、ほんの一瞬のうちで理解するものでなければならないからだ」
著者のオルセン氏が序文でこう記しているように、サヴィニャックが手掛けたポスターは、どれも明快なメッセージを発しています。それは時代も国境をも越えて響く普遍的なメッセージ。これこそが、日本にも多くのファンを持つサヴィニャックの魅力のひとつなのでしょう。大判の判型を生かして作品を大きく見せているこの画集のページを繰ると、サヴィニャックの作品世界にぐんぐん引き込まれていきます。入門編としておすすめの1冊です。
次にご紹介するのは、日本で初めて出版された作品集『フランスポスターデザインの巨匠 レイモン・サヴィニャック』です。コンパクトな体裁ながら、サヴィニャック作品256点を収録しています。年代順に並べられた作品はすべてカラーで掲載。さらに1930年代〜2000年代までのサヴィニャックの歩みを10年ごとに区切って紹介しています。作品の変遷とともに、サヴィニャックの人生もたどれる本書は、日本のサヴィニャックファンにはたまらない宝箱のような1冊です。
そしてサヴィニャックが晩年の日々を過ごしたフランス、ノルマンディー地方のトゥルーヴィル=シュル=メール市が所蔵する作品を紹介するのが『フランス―メイド・イン・サヴィニャック(FRANCE made in Savignac)』。サヴィニャックが亡くなった翌年の2003年、オマージュとして出版されました。サヴィニャックの作品の中からフランスをテーマに制作されたものを紹介しており、フランスを愛し、またフランスに愛されたサヴィニャックの想いが詰まっているかのような1冊です。
『サヴィニャック・レヴォリューション(La révolution Savignac)』もまたトゥルーヴィル=シュル=メール市が所蔵する作品を中心に構成された1冊です。サヴィニャック没後、トゥルーヴィルでは、数回にわたり「サヴィニャックの日」というグラフィックアートのビエンナーレが開催されていました。本書は2008年の「サヴィニャックの日」に行われた展覧会のカタログです。1950年代半ばに制作されたエールフランスのためのポスターが表紙を飾ります。各国の旗で描かれたキリンが見上げる先には、空を飛ぶトリコロールの飛行機。もちろん日本の日の丸も描かれています。「普遍的なスタイル」「アイデアの力」「詩的なユーモア」といったサヴィニャックがデザイン界にもたらした“革命”を、テキストと作品でひもとく1冊です。
ほかにもMMFインフォメーション・センターでは、サヴィニャック関連の書籍を取りそろえています。サヴィニャックの魅力に出会える1冊を探しに、ぜひお越しください。