シャンゼリゼの東端、セーヌ川との間に位置するプティ・パレ美術館が、4年という長い改装期間を経て再び開館した。プティ・パレといえば、特別展の会場として有名で、常設展示のコレクションを持つ美術館であることはあまり知られていなかった。それが改装後、いつでも気軽に立ち寄りたくなるような魅力的な美術館に変身を遂げた。
プティ・パレは、向かいのグラン・パレ(Le Grand Palais)同様、1900年パリ万博の際、美術作品展示会場として建設され、その後1902年にパリ市所蔵の美術品を展示する施設となった。イオニア式列柱に彫刻が施されたファサードには、大きな窓がいくつも並び、(表には見えないものの)鉄を用いて伸び伸びとしたボリューム感が実現されている。