プティ・パレ美術館の展覧会カタログ『1900年のパリ』Paris 1900, La Ville spectacle
1900年のパリ
『1900年のパリ』
Paris 1900, La Ville spectacle
著者/クリストフ・レリボー
24.5×30.5cm/415ページ
フランス語/刊行2014年
発行元/Paris Musées
本体記載価格/49.90ユーロ
※この情報は2014年7月更新時のものです。
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パリ万博を通じて、
ベル・エポックのパリを感じる一冊

今月、MMMライブラリからご紹介するのは、現在、パリ市立プティ・パレ美術館で開催中の「1900年のパリ」展(8月17日まで)の公式カタログ。MMMwebサイトの特集記事でも紹介したこの展覧会は、「1900年」をキーワードに、絵画や彫刻、ポスター、写真、映画、ファッション、家具など分野の垣根を越えた展示品が集う企画展として、話題を呼んでいます。

フランス人に「1900年は何の年?」と聞けば、必ずや「パリ万博の年」という答えが返ってくるでしょう。フランスが国家としての威信をかけて開催したこの万博は、万博史上最も華やかな万博と言われる“伝説の万博”。「Paris 1900, La Ville spectacle(1900年のパリ、スペクタクルの街)」と題されたこの展覧会は、1900年の万博にスポットを当てることで、19世紀末から20世紀初頭のヨーロッパ諸都市を彩った「ベル・エポック(古き良き時代)」の文化芸術、風俗の様相を浮き彫りにする内容になっています。

展覧会は、「世界のショーケース、パリ」に始まり「パリ・オンステージ」に終わる6つの「パビリオン」で構成されています。カタログは実に400ページ超という厚さ。ページを順に繰っていくと、“芸術の祭典”を謳う万博に出品された絵画や彫刻、アール・ヌーヴォーの装飾品のほか、当時流行したドレスや宝飾品、歓楽街としてのパリにちなんだポスターや写真など、高級芸術から大衆芸術まで、パリの街を彩ったさまざまな“芸術”が次々に現れます。

トゥールーズ=ロートレックやドガ、ロダン、ミュシャといった芸術家からサラ・ベルナールやイヴェット・ギルベールら舞台の花形たちまで……。多彩な顔ぶれとともに、世紀の祭典に沸くパリの雰囲気を感じることのできる一冊です。

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Update : 2014.7.1
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