Francais 日本語 パリ人形博物館
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▲レイナル社の布製の人形。1930-35年
©Photo Jean Dalmard / Collection Musée de la Poupée-Paris
ふたつの世界大戦の間には、フェルトやビロード、絹といった生地で作られた人形が登場しますが、なかでも、レイナル社のモデルはとりわけ洗練されていました。圧縮フェルトの頭部と、詰め物をした布で作られたボディをもつ、1930-1935年の《レイナル人形》は、オリジナルの美しい箱とともに展示されています。このモデルはベレー帽をかぶり、小さなマントと赤い靴を身につけています。少女たちは、罪のない穏やかな表情のレイナル人形をこよなく愛し、彼女たちを心の友としました。

▲《プシュケの紙人形》1834-1839年
©Musée de la Poupée-Paris
こうした人形たちの登場と平行して、1830年以降は、紙に印刷された人形が少女向けに作られました。紙人形はしばしば雑誌の常連となっていて、女の子たちは雑誌に掲載される衣装を切り取って着せ替えをしたり、色を塗ったりすることもできました。

のちに主流となったプラスチック製の人形たちは、今日も小さな女の子たちに愛され続け、さまざまな衣装やドレスを着せられていますが、いつの時代にも人形にはモードが反映されているのです。博物館では2009年3月28日から9月15日まで、バービー人形に関する特別展が開かれる予定です。バービーは、いわば、ファッション・ドールすなわちパリジェンヌの子孫といえるでしょうね。

ミュゼを出られたら、ぜひかわいらしいブティックにもお立ち寄りになって。アンティークのものや最近のもの、新品や中古品など、たくさんの人形が販売されています。しかも、アンティーク・ドールのコレクターにとっては嬉しいことに、専門家による鑑定や修復、衣装やアクセサリーの専門製作、文献参照サービスを行っているほか、アンティークの糸やボタンなど小間物も扱っています。

▲アンネ・フランクの庭園とユダヤ歴史博物館。
©A.de Montalembert
そして最後に、都会の喧騒に戻られる前に、お隣にあるアンネ・フランクの庭園をゆっくりと散策なさってはいかが。18世紀に建てられたサンテニャン館とその庭園からなるこの憩いの場は最近整備されたばかりで、一般に開放されているにも関わらずパリっ子たちにほとんど知られていません。古図をもとに復元された、すばらしい緑のトンネルもありますのよ。

親愛をこめて。



▲人形博物館の入り口
©A.de Montalembert
▲人形博物館からベルトー袋小路を望む
©A.de Montalembert
▲ベルトー袋小路
©A.de Montalembert

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