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CCGA現代グラフィックアートセンター開館25周年記念
『共鳴する刻[しるし]
―木口木版画の現在地』
Marks in Resonance: Wood Engraving Today

現代作家13名が織りなす、精緻な木版画の世界

 ひと口に木版画といっても、「板目木版画」と「木口木版画」があるのをご存知ですか?
 木の幹を縦に割った板材を版木とするのが「板目木版画」で、代表的なものに日本の浮世絵があります。一方、「木口木版画」とは、硬い木を輪切りに切り出した板(木口板)を版面とし、銅版画用のビュランという鋭利な彫刻刀で彫るために、繊細な表現が可能な技法。活字と同時にプレス機で印刷できることから、ヨーロッパでは、19世紀中頃から書籍の挿絵図版に用いられることで発展しましたが、その後、写真をそのまま印刷できる技術が開発されると、印刷技術としての木口木版画は衰退していったのです。
 今回、MMMライブラリからご紹介する『共鳴する刻[しるし]―木口木版画の現在地』は、美術表現としての木口木版画にフォーカスした同題の展覧会(2020年7月4日~9月6日)の公式図録。1995年の開館以来、国内外のグラフィックアーティストを幅広く紹介してきたCCGA現代グラフィックアートセンター(福岡県須賀川市)が、開館25周年の記念展として主催した展覧会で、「木口木版画」という技法に魅せられた現代アーティスト13名による作品が収録されています。
 まるで銅版画のように精緻な描線が可能なこの技法を用いて、それぞれのアーティストが描き出すのは、近未来的なメカニカルな風景から深い精神性を感じさせる肖像、郷愁に満ちた昭和の風景、そして何の変哲もない石ころまで実にさまざま。1960年代、美術作品として木口木版画を復活させた日和崎尊夫に始まり、その後独自の発展を見せた日本の木口木版画芸術の「いま」を垣間見ることのできるユニークな内容となっています。

※こちらでご紹介する書籍は地下1階のMMMライブラリにて閲覧いただけます。
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Update : 2020.10.1

『共鳴する刻[しるし]―木口木版画の現在地』
Marks in Resonance: Wood Engraving Today
30.5×24.5cm/72ページ
日本語/2020年
著者:柄澤齊、神山俊一
発行:公益財団法人DNP文化振興財団、CCGA現代グラフィックアートセンター
価格:2,000円(税込)
※この情報は2020年10月更新時のものです。

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