フランス国立工芸院は発明品を収集する目的で創立されましたが、1819年以降、技師の養成所という新しい役割も担うようになりました。当時の発明品は、その構造を理解しているのは発明者だけというものも多く、技師が使い方を誤って機械を破損した際、その修理は容易ではありませんでした。そのため、機械の構造を知り、正しい使い方を身につけた技師の育成が急務であると考えられたのです。
1855年以降、計6回ものパリ万博を開催し、イギリスをはじめとするヨーロッパ諸国に、その文化と国力を誇示してきたフランスですが、フランスで生まれた発明や新技術を“常に”見られる場所として、フランス国立工芸院は非常に重要な存在となりました。19世紀後半には、ルーヴル美術館と並ぶ、パリの小学校で定番の社会科見学のコースとなっていたといいます。
博物館、そして養成所の2部門がともに国立工芸院と呼ばれていましたが、1950年後半には、歴史家の提案により博物館は国立産業博物館(Musée national des Techniques)、養成所はフランス国立工芸院と分けられました。博物館の大規模な工事、そしてサン=ドゥニの所蔵品保管倉庫の建設が1992年以降、8年の歳月を費やして行われた後、2000年に博物館は工芸技術博物館(Musée des Arts et Métiers)と名称を改めました。博物館の所蔵品は発明品・写真・図などを含めて約8万点で、そのうち約4,000点が常設展示されています。
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![]() © Musée des arts et métiers-Cnam, Paris |
- 所在地
60 rue Réaumur 75003 Paris - Tel
+33(0)1 53 01 82 00 - Fax
+33(0)1 53 01 82 01 - E-mail
musee@cnam.fr - URL
www.arts-et-metiers.net - 開館時間
10 :00-18 :00
*但し、木曜は10:00-21 :30 - 休館日
月曜日、5月1日、12月25日 - 入館料
<常設展>
一般:6.5ユーロ
割引料金:4.5ユーロ
25歳以下:無料
<企画展>
一般:5.5ユーロ
割引料金:3.5ユーロ
4歳以下:無料
<常設展・企画展の共通チケット>
一般:7.5ユーロ
割引料金:5.5ユーロ - アクセス
地下鉄3番線・11番線アール・エ・メティエ(Arts et Métiers)駅より徒歩。
- テレビゲームに関する企画展。家庭用ゲーム機の歴史を紹介するコーナー、歴代のゲーム機の体験コーナー、ゲームクリエーターなどゲーム業界で活躍する人たちのインタビュー映像を視聴できるコーナー、歴代のゲームセンターの機械の展示コーナーという4つのテーマに沿って、ゲームの歴史を学ぶことができます。
- インフォメーション・センターでは、工芸技術博物館の図録やアルバム、パンフレットなどを閲覧いただけます。

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