アングレームでこの博物館を訪れる楽しみのひとつは、過去、そして現在のフランス語圏の(あるいは仏訳されフランスで知られるようになった)漫画、「BD」史上に燦然と輝く作家たちや、その有名キャラクターに出会えることです。例えば、アメリカの作家ウインザー・マッケイ(Winsor McCay/1867-1934)の『リトル・ニモ(Little Nemo)』、エミール=ジョゼフ・ポルフィール・パンション(Émile-Joseph Porphyre Pinchon/1871-1953)の『ベカシン(Bécassine)』、ルイ・フォルトン(Louis Forton/1879-1934)の『怠け者(Les Pieds Nickelés)』、サン=トガン(Alain Saint-Ogan/1895-1974)の『ジグとピュス(Zig et Puce)』などです。
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最近まで活躍していた作家たちの成功作にも、スポットが当てられています。中でも、世界的な人気キャラクターといえば、エルジェの『タンタン』でしょう。そのほか、アンドレ・フランカン(André Franquin/1924-1997)が描いた『スピルーとファンタジオ(Spirou et Fantasio)』や『ガストン・ラガフ(Gaston Lagaffe)』、ベルギーの作家モーリス(Morris/1923-2001)が描く孤高のカウボーイ『ラッキー・ルーク(Lucky Luke)』、今回のフェスティバルの直前に亡くなったジャック・マルタン(Jacques Martin/1921-2010)の古代の英雄『アリックス(Alix)』、イタリアの作家ユーゴ・プラット(Hugo Pratt/1927-1995)の描くロマンチックな冒険家『コルト・マルテーズ(Corto Maltese)』など、個性的な主人公の作品が揃います。
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博物館は、現在活躍中の作家たちの紹介にも力を入れています。スイスの作家ゼップ(Zep)の作品の登場人物ティトゥフ(Titeuf)は子どもたちに大人気です。タルディ(Tardi)の作品は、もう少し大人向けで、『アデル・ブラン=セック(Adèle Blan-Sec)』は、リュック・ベッソン(Luc Besson)によって映画化されることが決まっています。イランの作家マルジャン・サトラピ(Marjane Satrapi)の自伝的な物語『ペルセポリス(Persepolis)』は、映画化されて国際的にも知られています。そのほか、トロンダイム(Trondheim)、日本ではメビウス(Mœbius)の名で知られているジャン・ジロー(Jean Giraud)、エンキ・ビラル(Enki Bilal)、ジョアン・スファール(Joann Sfar)など、アングレーム国際漫画フェスティバルでグランプリを受賞した作家たちも紹介しています。
博物館ではユニークな企画展も開催されます。「100人による100点」と題された展覧会は、世界各国の漫画作家100人に、博物館のコレクションから1点を選び、その作品からインスピレーションを得た原画を描いてもらうというものです。
漫画は長い間、文学や美術の後塵を拝してきました。しかし、今や漫画は「第9芸術」と呼ばれ、アートとしての確固たる地位を築きました。漫画のさまざまな流派、ジャンルを代表する作品をひととおり展示するこの博物館は、漫画という表現形式の独創性と多様性を発見することのできる場所なのです。
- 所在地
121 rue de Bordeaux
BP 72308
F-16023 Angoulême cedex - Tel
+33(0)5 45 38 65 65 - URL(国際フランス漫画館)
http://www.citebd.org/ - 開館時間
<9〜6月>
火-金曜日:10 : 00-18 : 00
土・日曜日:14 : 00-18 : 00
<7・8月>
火-金曜日:10 : 00-19 : 00
土・日曜日・祝日: 14 : 00-19 : 00 - 休館日
月曜日、1/1、5/1、12/25 - 入館料
<常設展>
一般:4ユーロ
割引料金:3ユーロ
<企画展>
一般:3ユーロ
割引料金:2ユーロ
<常設展+企画展>
一般:6ユーロ
割引料金:4.5ユーロ
- MMFインフォメーション・センターでは、フランス漫画博物館の図録のほか、アングレーム国際漫画フェスティバルの関連書籍を閲覧いただけます。
▲アングレーム紙博物館。
- アングレーム紙博物館(Musée du Papier d'Angoulême)
http://www.angouleme.fr/
museep/spip.php?rubrique6 - アングレーム美術館(Musée d'Angoulême)
http://www.angouleme.fr/
museeba/spip.php?rubrique5
*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。