日本のMMM読者の皆さま、はじめまして。
パリの医学大学内に併設された医学史博物館は、フランス革命以前のコレクションを受け継ぎ、人類の治療の歴史を語る上で重要な史料となる医療器具を中心とした、ヨーロッパでも最も古いコレクションを有する博物館です。
世界的に有名なフランスの歴史的人物を治療した器具も所有しており、皆さまが想像しなかったようなフランス史の裏舞台を見ていただけることでしょう。
日本からも1点、ミニチュアの人体模型が展示されております。これは17世紀、ヨーロッパにおける日本研究の第一人者が日本から持ち帰ったものです。当時の日本で行なわれていた医療と、ヨーロッパで主流だった医療の違いなど、コレクションを比較しながら東洋と西洋の異なる文化を感じていただければと思います。
日本の医療関係者の方々はもちろんのこと、フランスの歴史や美術にご興味のある方も、パリを観光する際にはぜひ、お立ち寄りください。
小さな博物館ですが、豊富なコレクションをご覧になれば、きっと面白い発見があることと思います。
皆さまのお越しを心からお待ちしております。
Marie-Véronique CLIN-MAYER
マリー=ヴェロニク・クラン=メイヤー
医学史博物館館長
Update : 2016.1.5 文・写真 : 栗栖智美(Tomomi Kurisu)
パリ在住。東京芸術大学美術学部芸術学科、
フランス国立東洋言語文化研究所卒。通訳、コーディネーター。
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