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イベントレポート
EVENT REPORT

これまで開催したプログラムを
レポート形式でご紹介します。

MMMレクチャー
2018.7.26

MMMライブラリ・プチ読書会
第3回テーマ「チュイルリー公園」

日   時:
2018年7月26日(木)15:00~16:00
会   場:
東京都中央区銀座7-7-4 DNP銀座アネックス B1
講   師:
MMMライブラリスタッフ

MMMのB1階のMMMライブラリで毎月開催されている「プチ読書会」の第3回が、7月26日に行われました。今回のテーマは、巨大な野外美術館としても知られる「チュイルリー公園」。市民の憩いの場として親しまれるこの公園について、参加者の皆さんがMMMWebサイトに掲載された記事を読み上げながら知識を深めました。

 フランスをはじめ世界各国の美術館・博物館情報を得ることができるMMMライブラリの常駐スタッフが案内人となって、毎月開催されている「プチ読書会」。3回目となる今回は、2005年よりMMMWebサイトに掲載している「マダム・ド・モンタランベールのミュゼ訪問」から「チュイルリー公園」が紹介されました。執筆者のモンタランベール夫人は、幼い頃から芸術に親しむパリ在住の美術愛好家です。
 パリの中心部、ルーヴル宮とコンコルド広場の間に位置するチュイルリー公園。1991年にはセーヌ河岸地区の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されたこの公園は、17世紀から現代までの彫刻作品も楽しめるパリ最古の庭園です。

 16世紀、国王アンリII世の寡婦カトリーヌ・ド・メディシスの娘マルグリット・ド・ヴァロワと、未来の国王アンリⅣ世の結婚式が開かれたのもこの場所でした。しかし、この結婚式がきっかけで、フランス国内ではカトリック教徒がプロテスタント教徒を大虐殺する「サン・バルテルミの虐殺」という悲惨な事件が起こってしまいました。「大変不幸な結婚のために二人の仲は非常に冷め切ったものになり、互いに複数の愛人を作ったと言われています。とくに、アンリⅣ世の愛人として有名なガブリエル・デストレは、ルーヴル美術館の所蔵作品のひとつ、フォンテーヌブロー派の《ガブリエル・デストレ姉妹》(1595年)に登場する人物としても知られています」とスタッフがエピソードを披露。優雅で美しい庭園からは想像できない不幸な歴史に参加者の方も驚きを隠せない様子でした。

 17世紀になると、ヴェルサイユ宮殿の庭園を設計したことで有名な造園師アンドレ・ル・ノートルにより、グロット(洞窟)のあるイタリア式庭園が、左右対称の典型的なフランス式庭園に変貌を遂げます。さらに18世紀からは、数多くの美しい彫刻作品が庭園を飾るようになりました。中でも、《地中海》(1905年)や《三美神》(1938年)など、アリスティド・マイヨールの作品群は、見逃せないポイントのひとつとか。「19世紀末から20世紀前半に活動したマイヨールは、フランスではロダンに次いでよく知られている彫刻家です。しかし、マイヨールはそもそも彫刻家だったわけではなく、19世紀末にパリで活動した前衛的な芸術家集団、ナビ派の画家と交流を深めて、絵画制作を中心に行っていました。

 その後、視覚にハンデを負ったことがきっかけで、絵画制作から離れて彫刻家に転身することになったのです」とスタッフが説明すると、魅力的な裸婦像を制作し続けたマイヨールについて参加者の方も関心を持たれたようで、さまざまな質問をされていました。
 読書会終了後、参加者の方からは「通りすがりになってしまいがちの場所ですし、自分自身、以前訪れたときにはゆっくり見ることができませんでした。今日の読書会で得た知識をもとに今度は、野外彫刻をじっくり眺めてみたい」との声も聞くことができました。毎回、新しい学びや驚きがあるプチ読書会。「すぐにでも現地に行って鑑賞してみたい!」と思わせてくれるひと時となりました。

Update : 2018.9.3

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