建築家フレデリック・デュテール(Frédéric Dutert)による建物は1898年、2年後の1900年万国博覧会を視野に開館しました。石と金属でできた大ギャラリーは全長80mにおよび、自然科学から着想を得た彫刻で飾られています。コレクションは18世紀、19世紀の博物学者の学術調査隊が持ち帰ったものと、植物園の小動物園由来のものです。
著名な作家ポール・クローデル(Paul Claudel)は、解剖学のギャラリーを「パリでもっとも美しいミュゼ」と評しました。比較解剖学のギャラリー(Galerie d'Anatomie comparée)の中央スペースで、静かに走り出すかに見える骨格標本の巨大な群れを前にすれば、今日の人々もクローデルと同じような畏敬の念を感じることができるでしょう。魚類から鳥類、爬虫類からほ乳類、そして人間からクジラに至るまで、椎骨の骨格が、生活環境にどのように適合するかを見ることができます。
古生物学のギャラリー(Galerie de Paléontologie)では、6億年の間に次々と現れた動物たちが化石という形で展示されています。ここでいちばん人気があるのは、魅惑的な恐竜たちとマンモス。その大きさと古さで観る者を圧倒します。この展示は、古生物学と比較解剖学の間の補足として、博物館の研究者たちが1998年の改装の際により明確にしようとした部分です。解剖学者、考古動物学者、古生物学者、分類学者からなるいくつもの研究チームが、この歴史的コレクションを活用し、新しい標本を加えてコレクションをより豊かなものにしています。
▲「古生物学と比較解剖学のギャラリー」の外観。
© MNHN/ L. Bessol
© MNHN/ L. Bessol
▲古生物学のギャラリーの展示。
© MNHN/ B. Faye
© MNHN/ B. Faye
▲比較解剖学のギャラリーの展示。
© MNHN/ B. Faye
© MNHN/ B. Faye
▲比較解剖学のギャラリーの展示。
© MNHN/ B. Faye
© MNHN/ B. Faye
- 所在地
Paris 5ème : Jardin des Plantes 2, rue Buffon - Tel
+33(0)1 40 79 56 01 / 54 79
+33(0)1 40 79 30 00(音声ガイダンス) - Fax
+33(0)1 40 79 54 48
- E-mail
valhuber@mnhn.fr - 開館時間
10:00-17:00 - 休館日
火曜日、5月1日
- 入館料
<通常料金>
・一般:6ユーロ
・割引料金(大家族、4〜13才までの子供、学校以外の10名以上のグループ:4ユーロ
*植物園の1ヵ所の博物館に通常料金で入場すると、ほかの博物館は割引料金で入場可。(有効期限3ヶ月)
<植物園2日パス>
植物園の4ヵ所の有料博物館にアクセスできるチケット20ユーロ(割引15ユーロ)。
水〜日に販売。 - 開催中の展覧会
「王の植物図譜L'herbier du roi」
2008.10.22-2009.1.15
© Rmn / Gérard Blot
太陽王ルイ14世の命により制作された17世紀の植物図鑑『王の植物』。植物学に大きな貢献を果たし、またもっとも美しいとされる図鑑をテーマにした展覧会。
- MMFのB1Fインフォメーション・センターでは、自然史博物館のアルバムや現在開催中の『王の植物図譜』展のカタログを閲覧いただけます。
- 自然史博物館で開催中の『王の植物図譜』にちなみ、以下の記事を掲載中です。
フランスから届いたばかりの同展のカタログを紹介しています。
<今月のカルコグラフィー>
ルーヴル所蔵の原版を用いて刷られた『王の植物』の魅力を紹介しています。
*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。