サン・クルー、セーヴル(Sèvres)など、次々に王室ゆかりの地を通り過ぎながら、30分ほどでヴェルサイユ・リヴ・ドロワット駅に到着しました。夏のまぶしい緑をぞんぶんに楽しめた車中での時間はあっという間です。
▲宮殿に向かう人で賑わいを見せるヴェルサイユ・リヴ・ドロワット駅の正面入口。
▲地元の人々で賑わうマルシェ。
「Château」の標識に従い、駅を出て左に向かいます。たくさんの人や車が行き交う市街地はとても賑やか。駅から歩いて10分足らずで宮殿が見えてきました。今日の目的地はもう、すぐそこです。
いよいよヴェルサイユ宮殿前に到着しました。中央の建物が修復中で少し残念ですが、フランス王家の権力の象徴である、威厳ある姿は圧巻です。
何十台もの大型観光バスの横を通過すると、宮殿への入場券売り場前の長蛇の列が目に入ってきます。でも、直接「マリー=アントワネットの離宮」へ行く場合は、ちょっと待って!ここでチケットは買わず、正面左手に、庭園へ抜ける道がありますから、そちらへ直行するのがオススメです。
▲宮殿前の広場には訪問客があふれる。
庭園へ出ると、ヴェルサイユの夏の風物詩、水と音楽のスペクタクルのチケット売り場が並んでいます。この日スペクタクルの開催される週末だったので、残念ながら大運河などは見学できませんでしたが、気を取り直してトリアノンへと向かいます。
夏期には水と音楽のスペクタクルが開催されるため、週末は庭園の大部分がスペクタクルのために閉鎖されるので注意。
宮殿に沿って庭園の右側へ行くと、「マリー=アントワネットの離宮」へと向かうプティ・トランが停車しています。片道4.5ユーロ、往復6ユーロです。宮殿からは1kmほどの道のりなので、歩いても行ける距離です。この日はお天気もよかったので、散歩がてらのんびり歩いて向かうことに決めました。
▲「マリー=アントワネットの離宮」へと向かうプティ・トラン。
▲ネプチューンの噴水。奥に見えるのはヴェルサイユ宮殿。
▲トリアノンへと向かう小路。
▲草を食む羊や山羊の群れ。
トリアノン宮殿の方へやって来ると、観光客に混じって、地元の人たちがサイクリングやピクニックを楽しんでいます。緑あふれるヴェルサイユの庭園でランチを楽しむのも、オススメですよ。
ここまで来ると、庭園というよりも田舎の牧草地と言った方がふさわしいような風景が見られます。馬や羊が放牧され、のどかな雰囲気を醸し出しています。マリー=アントワネットが、農婦遊びに興じるために取り寄せたといわれる、動物たちの子孫かもしれませんね。
文・写真:中澤理奈(Lina NAKAZAWA)
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