• ゴッホ終焉の地、 オーヴェル
  • ゴッホの家、ラヴー亭
  • オーヴェル=シュル= オワーズ城
  • ゴッホの家、ラヴー亭

オーヴェル=シュル= オワーズのゴッホを訪ねる

印象派の時代を旅するオーヴェル=シュル=オワーズ城

パリ近郊の風景を描いた印象派へのオマージュ

▲オーヴェル=シュル=オワーズ城
© Château d'Auvers-sur-Oise

 町の高台に建つオーヴェル=シュル=オワーズ城(Château d'Auvers-sur-Oise)は、17世紀にイタリアの裕福な銀行家リオニ (Lioni Zanobi)によって建設された、瀟洒な外観の城館です。城の正面には手入れの行き届いたフランス式庭園があり、その向こうにオーヴェルの美しい景色が広がっています。

▲城から望む庭園とオーヴェルの景色
© Château d'Auvers-sur-Oise

 レリー (Léry)家、ブルボン=コンティ (Bourbon-Conti)家をはじめ、さまざまな名家の手に渡りつつ城は改築を繰り返してきましたが、1987年に歴史的建造物に指定され、ヴァル=ドワーズ (Val-d'Oise) 県議会の管理下に入りました。その後、城内には「印象派時代の旅」と題されたスペクタクルコースが設けられ、1994年よりオーヴェルの新たな文化スポットのひとつとして、一般に公開されることになりました。

▲ブルボン=コンティ家の時代に施された城内のニンフの装飾
© Château d'Auvers-sur-Oise

 鉄道が発達した19世紀、印象派の画家たちはパリから郊外へと足を延ばし、農村の風景や避暑地で楽しむパリジャンの姿をテーマに作品を描きました。パリから30kmほどしか離れていないオーヴェルは、そうした印象派の画家たちを迎え入れたパリ近郊の村のひとつでした。印象派とゆかりのあるオーヴェルで、彼らにオマージュを捧げるかたちで構想されたのが、このオーヴェル城の<印象派のスペクタクルコース>です。

ページトップへ

19世紀の光へと誘う<印象派のスペクタクルコース>

▲海辺のヴァカンスがテーマのスペクタクルコースの一部
© Château d'Auvers-sur-Oise

 自然の光を求め、こぞって屋外へと出掛けた印象派の画家たちは、一日の間に変化し続ける光の瞬間を、カンバスの中に刻みました。オーヴェル城は、そんな印象派の描いた光溢れる世界へと、私たちを誘います。19世紀を再現した空間で、500点もの印象派の作品を映像で鑑賞していくこのスペクタクルコースは、美術館とはまったく異なった趣向で印象派の世界を堪能できる内容です。ルノワール (Auguste Renoir)、ロートレック (Henri de Toulouse-Lautrec)、モネ (Claude Monet)、ドガ (Edgar Degas)、ピサロ、セザンヌ、ゴッホ……印象派の画家たちの作品が、効果的な演出のもとパノラマ状の画面に映し出され、描かれた風景、人物、そして光が、画面上で次々と交錯します。1860年代のパリに始まり、パリの風景や風俗、ブルジョワの生活、鉄道、そして川辺や海辺でのパリジャンのヴァカンスの様子と、印象派が好んで描いたテーマが続いて紹介されていきます。

 パリのキャバレーをテーマとした部屋では、ロートレックをはじめとする印象派の描いた踊り子たちのダンスが、フレンチカンカンのリズムとともに蘇ります。また19世紀の鉄道の車内を再現した空間では、印象派の描いたパリ郊外の風景が、まるで実際の景色のように“車窓”に広がります。情緒溢れるナレーションとともにこのスペクタクルコースを体験すれば、「アトラクションとして楽しむ印象派」というほかに例のないコンセプトに、きっと心地よい驚きを覚えることでしょう(日本語のナレーションには短縮版の30分コースも用意されており、時間の限られたオーヴェル散策の場合にも対応しています)。

▲パリのキャバレーを再現した空間
© Château d'Auvers-sur-Oise
▲19世紀の鉄道のワゴン内を再現した空間
© Château d'Auvers-sur-Oise
Update :2010.6.1
ページトップへ

オーヴェル=シュル= オワーズへのアクセス

  • パリGare du Nord駅またはSaint-Lazare駅からPontoise行きの電車に乗り、Pontoise駅で下車、続いてAuvers-sur-Oise方面に乗り換えGare d'Auvers駅下車。
  • パリGare du Nord 駅からValmondois行きの電車に乗り、Valmondois駅で下車、続いてAuvers-sur-Oise行きに乗り換え。
  • 2010年4月3日から11月1日まで、週末・祝日に限りパリ北駅(Gare du Nord)とオーヴェル=シュル=オワーズ駅(Auvers-sur-Oise)間の直通電車有り。

オーヴェル=シュル= オワーズ観光案内所

  • 所在地
    Manoir des Colombières
    rue de la Sansonne
    95430 Auvers-sur-Oise
  • Tel
    +33(0)1 30 36 10 06
  • Fax
    +33(0)1 34 48 08 47
  • E-mail
    下記URLよりメール送信が可能
  • 開館時間
    <4月1日〜10月31日>
    9:30-12:30、14:00-18:00
    <11月1日〜3月31日>
    9:30-12:30、14:00-17:00  
    *但し、週末・祝日は17 :30まで
  • 休館日
    月曜日

ゴッホの家

  • 所在地
    Place de la Mairie
    BP 40001 F95430 Auvers-sur-Oise
  • Tel
    +33(0)1 30 36 60 60
  • Fax
    +33(0)1 30 36 60 61
  • E-mail
    info@vangoghfrance.com
  • URL
    http://www.maisondevangogh.fr/
  • 開館時間
    <3月3日〜10月31日>
    10 :00-18 :00
  • 休館日
    月曜・火曜日
    *11月1日〜3月2日は休館
  • 入館料
    一般:6ユーロ
    12歳〜17歳:4ユーロ
    12歳未満:無料

オーヴェル=シュル= オワーズ城

  • 所在地
    chateau d'Auvers de Léry
    95430 Auvers-sur-Oise
  • Tel
    33(0)1 34 48 48 48
  • E-mail
    info@chateau-auvers.fr
  • URL
    www.chateau-auvers.fr
  • 開館時間
    <4月1日〜9月30日>
    10 :30-18 :00
    <10月1日〜3月31日>
    10 :30-16 :30
  • 休館日
    月曜日
  • 入館料
    一般:12ユーロ
    6歳〜18歳:7.9ユーロ
    6歳未満:無料

MMFで出会える オーヴェルのゴッホ

  • インフォメーション・センターでは、ラヴー亭やオーヴェル城など、今回ご紹介したゴッホゆかりの地のパンフレットをご用意しているほか、関連図書も閲覧いただけます。
  • 前のページへ
  • 次のページへ
 

*情報はMMMwebサイト更新時のものです。予告なく変更となる場合がございます。詳細は観光局ホームページ等でご確認いただくか、MMMにご来館の上おたずねください。