オルセーで開催された近年最大の回顧展の図録
『マネ─近代美術の創始者』
Manet inventeur du Moderne

近代美術の礎を築いた画家としてのマネ
その代表作が生まれるまでの過程をたどる

　三菱一号館美術館で開催中の「全員巨匠！フィリップス・コレクション展」（2019年2月11日まで）。1921年、アメリカ初の近代美術館として開館したフィリップス・コレクションが誇る近代美術コレクションが一堂に会し、話題を集めています。この展覧会にちなみ、MMMでは「西洋美術の巨匠とグラフィックアーティストグッズ特集」を開催中。モネやドガなどの西洋美術の巨匠のグッズと、日本のグラフィックアーティストのユニークなグッズを揃えました。
　 そしてMMMライブラリからは、モネをはじめとする近代美術の礎を築いた画家マネにちなんだ一冊をご紹介します。『マネ─近代美術の創始者』は、2011年春にパリのオルセー美術館で開催された展覧会の公式カタログ。MMMライブラリでは、マネに関する蔵書を多数、取り揃えていますが、近年出版されたカタログの中でも、決定版と言える一冊です。
　オルセー美術館を中心とする23のフランス国内の美術館に加えて、34の海外の美術館からも集められた作品数は計184点。《草上の昼食》や《オランピア》、《笛を吹く少年》といった代表作はもちろん、それらの習作を揃えることで、マネの創作の過程を窺うことができる構成になっています。
　また、本展監修者のゲガン氏、オルセー美術館館長のギ・コジュヴァル氏らによる論文のほか、フランスを代表する小説家フィリップ・ソレルス氏とゲガン氏の対談も収録。マネ研究の最先端に触れることのできる内容となっています。部分拡大も多用した大判の図録は、眺めているだけでも楽しいので、ぜひ一度、お手にとってご覧ください。

※こちらでご紹介する書籍は地下1階のMMMライブラリにて閲覧いただけます。
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Update : 2018.12.17