マレ地区にある瀟洒な館、カルナヴァレ館。その起源は16世紀に遡ります。パリ市議会議長、ジャック・デ・リニュリの邸宅として1548年に建造されたこの館は、17世紀半ばには、ブロア城を設計したことで有名な建築家フランソワ・マンサールによって近代的に改装され、1677年から1696年には、作家で社交界の花形だったセヴィニエ夫人が住んでいたことでも知られています。
美術館としての歴史は19世紀半ばに始まります。第二帝政下、パリ改造計画によって、古いパリが破壊され消え去ろうとしているとき、パリの歴史を伝えるミュゼが必要だという考えが浮上しました。1866年、セーヌ県知事オスマン男爵の発意の下、パリ市はカルナヴァレ館を買い上げ、歴史博物館に改装しました。その後、何度も拡張され、1989年には隣接するル・ペルティエ・ド・サン・ファルゴー館も統合し現在に至ります。 |