聖堂のフレスコ画の作者は長らく謎とされていましたが、2005年から2006年にかけて行われた修復によって、プリマティッチョのものであることが明らかになったのです。天井画に描かれた場面やファサード裏の≪受胎告知≫には、ミケランジェロ(1475-1564)の影響が伺えますが、ボローニャ生まれの画家プリマティッチョは、システィーナ礼拝堂でミケランジェロの作品を目にしたことがあったのでしょうか?ともあれ、ここにフランスでもっとも美しいイタリア・ルネサンスの壁画があることは間違いありません。修復によって、1875〜1876年に加筆された部分が明らかになり、16世紀の色の輝きを取り戻すことができたのです。
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▲サント・マリー聖堂内陣:天井画とファサード裏のフレスコ画。
photo:Philippe Caron ©Institut de France |
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