
メッスは丘陵地帯に位置し、人が暮らした痕跡は紀元前3000年まで遡ります。ケルト・ガリアの主要な町で、ルテチア(パリ)より大規模なガロ=ロマン時代の都市でした。また、フランク王国東分国アウストラシアの首都で、13世紀には都市国家となり、16世紀にはフランス軍が駐屯、18世紀から19世紀にかけて大きな発展を遂げました。

© Ville de Metz - Christian Legay, Marc Royer

© Ville de Metz - Christian Legay, Marc Royer

© Ville de Metz - Christian Legay, Marc Royer
フランス北東部、ルクセンブルグとドイツ国境近くに位置するメッスは、長い歴史のなかで特別な役割を担ってきました(1870年から1918年ロレーヌ地方はドイツに併合されています)。メッスは今日、ローマ時代のようにヨーロッパの中心で特別な位置を占めています。
フランソワ・ド・ノメやポール・ヴェルレーヌ、ベルナール・マリー・コルテス、アンブロワーズ・トマ、そしてジュール・ラニョーの故郷でもあり、シャルル・マーニュ、ルイ15世、皇帝ギヨーム2世、教皇ヨハネスパウロ2世を迎えました。
47ヵ所の観光名所と32の広場や庭園があり、年間を通じて20以上のイベントが行なわれるメッスは、暮らしやすく見所の多い街です。なかでも12月のクリスマス市は必見です。

© Florian Burger
15年前より、クリスマス市は毎年11月から街中で行なわれます。通りはイルミネーションで飾られ、山小屋風の出店が町のいたるところに並びます。巨大なクリスマスツリーが駅前に設置され、アルスナル音楽ホールと裁判所の間のエスプラナード公園に屋外スケートリンクが設けられます。こうして6週間のお祭りがはじまります。12月6日には、聖ニコラウスが町を練り歩き、今年1年いい子にしていた子供たちに砂糖菓子を配ります。一方で、「鞭のおじいさん」が、怠けた子を懲らしめます。
クリスマス市の期間は、夕暮れ時のメッスの街を知るのに最高の機会です。日が傾くと(16時頃)、ジョーモン(建材に使われる黄色い石)の建物は金で覆われたかのように輝きます。また、白ワインやホットワインとともにエスカルゴを楽しむ季節でもあります。
夏には、ミラベル祭があり、たくさんの催しが行なわれます。1947年の創設以来、ミラベル祭は何千人もの人を集めてきました。8月15日に始まり、2週間続きます。祭の最後を彩るのは、野外コンサートと花火です。また「ミラベルの女王」と「ミス・ロレーヌ」が選ばれます。

プロフィール:メッス芸術大学卒業のカメラマン。国際交流への興味から、ヨーロッパはもちろんアフリカなど世界各地を旅し、日本にも数回訪れている。
翻訳:阿部明日香

- 基本情報
フランス北東部、ロレーヌ地方の中心都市、モーゼル県の県都。ガロ=ロマン時代の遺跡も発掘されており、中世には司教座都市、神聖ローマ帝国下中都市として繁栄した。サン・ピエール・オ・ノナン教会のほかにも、サンエティエンヌ大聖堂(13〜14世紀)やサンバンサン教会(13〜18世紀)、テンプル騎士団礼拝堂など多くの美しい教会がある。 - アクセス
<電車>
パリよりTGVにて82分、メッス駅下車。
<飛行機>
メッス・ナンシー・ロレーヌ空港、またはルクセンブルク空港。
<車>
高速道路A4またはA31号線。 - メッス観光案内所
http://www.mairie-metz.fr/


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